◎ ページ40
*
「よしこのアトラクションやるよー！」
ハイテンションな慎ちゃんに率いられ
私たちは再びアトラクションめぐりをすることになった。
◆魚釣り
プールに設置されたニセモノの魚を釣るゲーム。
『よっしゃ釣るで！』
気を取り直したのか紫耀が意気揚々と釣り竿を振り下ろす。
『紫耀がやるなら私も〜』
「くんくん」
『え、慎ちゃんどう、した？って顔近』
慎ちゃんが私の首元で鼻を動かしている。
『き、きもいから！』
「A…すごく臭い」
『えっ！？』
私のにおいを嗅ぎ終えたのか
慎ちゃんが鼻を押さえて後ずさる。
「Aからすごい悪臭がするよ？」
『ど、どこから！？』
「分かった！お前今日生理だろ！」
『違うし！本当にひどい！』
「あ！分かった！…紫耀とやった？」
『やってねーよ！？』
紫耀が間髪入れずに叫ぶ。
「ごめんごめん」
『だから！！！！！』
「お前たちがどんな場所でやってても俺誰にも言わないからね！」
『だからやってねぇ！！！！！』
◆ミニスポーツ場・再
「こんなスポーツよりもっと汗かけるスポーツあるよ」
『『はいはい』』
私たちは慎ちゃんの下ネタをもはや相手にせず適当に流す。
「しかも気持ちいい」
『へー…私卓球よりバトミントンしたいかも』
「最高に気持ちよかった！人類が残した宝だ！」
『へーラケットどこにあんねやろ』
『紫耀探してきてよ』
「って紫耀が言ってたよ、A」
『ええっ！？』
「よ、変態」
慎ちゃんがポンポンと紫耀の肩をたたく。
「変態キング」
『…』
「変態ナンバーワン」
『…』
紫耀がプルプル震えた。
『お前が…』
慎ちゃんの頭をわしづかみにし
『言ったん』
万力の如くギリギリギリと
『やろ〜が〜〜〜！！！』
ミシミシと
『もう…慎ちゃんと一緒だと楽しめない』
ミニスポーツ場あとにしながら
私はたまりにたまった不満をぶちまけた。
紫耀も便乗する。
『慎太郎、帰れ。家に。』
「二人ともひどい！すごく傷ついた」
うるさい！帰れ！
「で、話変わるけど」
全然傷ついてないじゃん。
「俺のクラスの出し物、カラオケなんだよね」
『カラオケええやん！』
『え、やだ私音痴だし』
「ただのカラオケじゃつまんないから」
すっごい嫌な予感がするのは私だけでしょうか。
「アイドルオーディションもしてるんだけど」
『へぇそうなん？』
「A、エントリー済みだから」
『はっ！？！？』
*
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作者名：大谷
| 作成日時：2017年10月22日 20時
