不良と恋しちゃった話_2 (ページ29)

今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:124,279 hit

◎ ページ29

*

そんなノロケならどんとこい！！！
あまりにも嬉しくて勢いに任せて南々帆のところに向かった。

『南々帆聞いて！？勇太とヒメちゃん付き合うことになったよ！』
「えっ…」

キレるかな？まぁ事実だし。
ヒメちゃん大勝利だし！

「…」
『あれ、どした南々帆』

南々帆は黙ったままだ。

『南々帆？』

呼びかけた途端、ぽろぽろと南々帆の目から涙が溢れた。
あれ…ない、泣いちゃった！？
ええええ、南々帆が泣いちゃった！！！！！

『なんで泣くのさ！』
「だって、だっでぇぇええ」
『泣かないでよ！私が悪かったよ～』

泣きじゃくる南々帆につられてこっちまで涙が止まらない。

『Aかえるぞ～…お？』

私を迎えに来た紫耀が声をあげた。

『お前ら…』
「うわーんっ」
『ちょ』
「びえーーん」
『うる…』
「ぎゃーーーーー」
『…うるせぇ』

抱き合いながらわんわん泣く私たちの姿と
あちこち散乱している鼻水ティッシュを眺めながら
紫耀はあきれたように言った。

『なんで泣いてんだ』
「もう、もう絶対恋愛なんてしないも～ん(泣)」

南々帆の叫びが、鳴き声と共にこだました。

*