◎ ページ28
*
「私、神くんと付き合うことになったよ」
ドラマを一話見逃すと話がわけ分からなくなるよね。
そんな気分。。。
『…ごめん、確認させてもらっていい？』
「うん」
放課後、「神くんの事諦める」って言った翌日の朝に
「付き合うことになったよ」って間違いなく1話見逃してる。
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『んと、なにがあった？』
「実はね！？」
深夜3時にヒメちゃんの携帯が鳴り響いた。
「んっ、こんな時間に誰？」
＿＿＿＿＿『神くんから着信』
ヒメちゃんはガバっと勢いよく起き上がると
通話ボタンを急いで押した。
「じ、神くん？」
「ごめん、寝てた？」
「ううん(ほんとは寝てた)」
「話したいことがあってさ…」
「どうしたの？」
「実は今ヒメちゃん家の近くにいて」
「どこ？今から行く」
しばらくして二人は近くの公園のベンチにいた。
「どうしたの、神くん」
「うん…」
ここで勇太が微笑んで一言。
「ヒメちゃんのこと好きみたい。」
きたああああああ！！！！！
勝利。大勝利！！！！
南々帆に勝った！押してダメなら引いてみる！だ！
ヒメちゃんの「いい感じの人」が勇太の心に刺さったらしい。
『本当に良かったね！おめでとう！』
「ありがとう！全部Aちゃんのおかげだよ！」
心から嬉しそうに笑うヒメちゃんを見て
私もうれしくなる。
『なんにもしてないよ！…けど焼肉くらいはごちそうになろうかな』
「もーAちゃんてば…しょうがないな！(笑)」
『わーいわーい！』
「あっ…あのね」
『ん？』
「今更なんだけど、私。平野くんとAちゃん絶対付き合うと思ってた」
『だ、え？どうしたの急に』
「だって仲良かったから」
『えええっ』
「だから二人が付き合ったとき嬉しかったんだよ」
ヒメちゃんがいたずらっぽく笑う。
おおう、可愛い…。
くそ、勇太のやろうこんなかわいい子と()
「あ、でも神くんと付き合えたことのが嬉しいけどね！」
『のろけかよ！！！』
「てへっ♡」
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作者名：大谷
| 作成日時：2017年10月22日 20時
