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陸拾話 共鳴 ページ23

記憶だ。これは、あの夜の。

あの夜、この世界に来たと初めて気づいた日。

私は、目覚めた時に居た鬼が、初めての鬼だと思っていた。でも違った。覚えてなかっただけで、私は、

鬼舞辻 無惨に、会っていたんだ。

気絶状態で無防備だった私は、無惨に血を与えられた。その時には何故か鬼にならなかった。

そう見えただけだったんだ。

何の変化もなく、私は鬼になった。

でも、私は日の光も浴びれるし、藤の花も平気だ。何より、人を食べたいと思ったことがない。

だけど、不思議に思うことがいくつかあった。

怪我の治りが謎に早い。

骨が折れたくらいだったら、三日ほどで治ってしまう。勿論、他の鬼に比べたらずっと遅いんだけど。

やっぱり、鬼なんだなぁ……。




__________________

『うあぁ……っ』

目に映るのは、大人の女の人くらいの大きさで、全身に葉のような痣が浮かび、ツノを生やす禰豆子ちゃんの姿。どうやら、少しばかり気絶していたらしい。

その姿に、共鳴する。記憶が、細胞が、血が、

リンクする。

『がっ!!』

禰豆子ちゃんが堕姫に蹴りを入れる。その脚は帯で切られてしまうが、その隙に私が後ろから殴る。

「何なのよ、鬼が増えてるじゃない!!」

頚を狙った堕姫を、すぐさま回復した禰豆子ちゃんが踏みつける。

「げぅっ……!!」

禰豆子ちゃんが不気味に笑う。

『ふふっ』

私も笑う。

あぁ、楽しいなぁ。

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たまごぼーろ(プロフ) - ウォルさん» ありがとうございます!テスト期間中((←ですが頑張ります! (2019年9月8日 21時) (レス) id: 69cc3fb36c (このIDを非表示/違反報告)
ウォル - 続編おめでとうございます!!! 続き楽しみにしてます((o(^∇^)o)) (2019年9月8日 19時) (レス) id: 6d590d31fd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:桜乃茜 | 作成日時:2019年9月7日 21時

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