黒尾さん好きです!10 ページ10
男の人はビビったのかすぐに手を離して
屋上を後にした
『あ、ありがとうございます』
緊張して声が裏返ってしまった、恥ずかしい
黒尾「腕、赤くなってんじゃん」
私をくるっと回転させて黒尾さんと向き合う形になる
私の赤くなった腕をさすってくれる黒尾さん
ほんと、優しいなぁ
泣いちゃうじゃんか
貴方は誰にでも優しい
でもそれが
辛い
『ほっておけばすぐ治ります。』
私は腕をぐいっと自分の方に引き
黒尾さんの手から私の手を離す
黒尾「はぁ....」
ほらまたため息
私は黒尾さんに背中を向けて屋上を出ようと足を進めようとする
が
それは叶わず
ぎゅっと後ろから抱きしめられていた
『なんで、すか』
黒尾「.....ごめんな」
やめてよ
『なにがですか』
黒尾「拒絶して、ごめん」
『気にしてません、離してください』
さらに強く抱きしめる黒尾さん
『私もう、黒尾さんの事好きじゃない...』
自分に言い聞かせるようにそう呟く
黒尾「俺は好きだよ」
え、
『からかわないで!』
黒尾「からかってねぇよ」
黒尾「毎日の告白嬉しかった。最初は好きじゃなかったけど、毎日愛情表現される度嬉しくなって、いつも間に好きになってたんだ」
黒尾「でも、お前バレー部にニコニコで、それがなんか腹立って思ってもない事言っちまった。ごめんな」
『.....っ』
黒尾「なぁ、今度は俺から告白させてよ」
そう言って耳元で呟く
黒尾「愛してるA、俺と付き合って下さい」
『っ.....私も好きです〜』
ポロポロと止まらない涙は
今まで寂しかった分と
告白の嬉しさの分と
色んなのが混じった涙だった
黒尾「先に言っとく、俺ちょー嫉妬深いから」
私をまたくるっと向きを変えそう言って私のおでこにキスをする黒尾さん
『かっこよすぎですーー!!!』
好きで好きで毎日告白していたら
ある日
好きだった本人に
告白された
そんな幸せな恋のお話でした。
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作者名:すみれ | 作成日時:2020年9月20日 2時