黒尾さんの愛を下さいっ！！ (ページ9)

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黒尾さん好きです！9 ページ9

あれから1週間
私は男の人に連絡もせずに

いつもの場所、屋上へと向かう

『だいぶ風が冷たくなってきたなぁ』

「ねぇ」

不意に呼ばれ振り向く

「なんで、連絡してくれないの」

あの時の男の人だった

その表情は怒っていた

当たり前だ、連絡先もらったのに
連絡してないだもの

『なんか、連絡する気起きなくて』

「じゃあ、俺がするから教えてよ連絡先」

私の方に寄ってくる男の人に詰め寄られた分距離を取る

『わ、私は』

「ずっと見てたんだよ、君のこと」

『え、』

「あの、黒尾って人に何度も懲りずに告白して、挙げ句の果てには拒絶されてたね」

そんなことまで

知ってたのか

『だったら、なに』

「いやぁ、みっともないなって」

そう笑いながら私を見るその男の人は
1週間前とは別人な顔をしていて怖かった

『貴方に関係ある？』

「ねぇ、俺にしなよ」

『絶対に、いや』

「はぁ？」

勢いよく私の手首を掴む男の人

とても力強くて腕が痛い

『....やめてっ』

引き離そうとするもびくともしない

バチが当たったんだ

黒尾さんにしつこく告白して

その罰が下ったんだ

私はもうなにも考えたくなくて

力を入れていた手の力を抜く

「短い抵抗だったね。」

ぐいっと腕を引かれ

男の人の胸はぶつかりそうになり

ぎゅっと目を瞑る

が後ろから腰を引かれ
男の人の胸にはぶつからず
体は後ろに倒れて

その男の人とは違う人の胸に収まる

「は、なに」

『え、』

黒尾「こいつは、ダメだから」

声の主は
私の大好きな黒尾さんだった

『えっどうして...』

「おい、お前に関係ないだろ」

ぐいっとさらに私の腕を引っ張る男の人

黒尾「離せよ、その汚い手」

その声はすごく低くて

すごく怒っていた