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時刻は19:15
私は薄暗くなった景色を横目に小走りでバレー部が練習している体育館へ向かった
ちらっと覗くと
ミーティングだろうか、終わりの挨拶をしていた。
孤爪くんは端っこの方で話を聞いていた
私は終わるまで体育館の外で待つことにした
それから数十分
体操座りでうつむせていると
肩を小さく叩かれて顔を上げた
そこには制服姿の孤爪くんがいた
『部活、お疲れ様』
小さく笑うと
孤爪くんと同じように小さく笑った
孤爪「帰ろう」
手を差し出してくれる孤爪くんに私は甘えて手を取って体を起こした
『ミーティングっていつもあのくらい話してるの?』
そう尋ねると
孤爪「3年生が今日で引退だからね」
『え、まだ9月なのに?』
孤爪「うん、バレーの大会は2回インハイと春高があるけど、今回の3年生はインハイっていう大会を最後に引退するんだって。」
『そうなんだ、少し寂しくなるね』
そういうと
孤爪「そうでもない」
と全然寂しくなさそうに孤爪くんは返答した
『ふふ、なんだか孤爪くんらいしね』
孤爪「…てゆうか山田と仲良かったの?」
突然話を切り替えられて
私は不意に孤爪くんの方を見た
孤爪くんはいつも通りすました顔
『ううん。初めて話したんだけど、
私基本バイトしてるから、図書委員の仕事、
全部山田くんに投げてたから申し訳なくて
せめてポップだけでも私がやろうと思って朝、
山田くんに初めて話しかけたんだ、そうしたら放課後一緒に作ろうって言われてバイトも休みだったし作ってたんだよ』
そう言って笑うと
孤爪「そう。」
そう言って孤爪くんはそれ以上聞いてこなかった。
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狛 - か、かわいい!研磨が不機嫌になってるの想像できて面白いです。更新頑張ってください! (3月15日 22時) (レス) @page18 id: c4f896039b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:すみれ | 作成日時:2024年3月15日 0時