銀河を駆ける〜from.STARWARS (ページ23)

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過去と瞑想ページ23

瞑想する時、いつも思い出すのはかつて自分が生まれたはずの惑星・ナブーとその家族。緑の生い茂った美しい星で生まれ落ち、暖かく優しい家庭で愛されるはずだったことを実際覚えているはずのない記憶としてよみがえる。

生後3ヶ月程だろうか、首もすわり喜怒哀楽がはっきりしてきた頃に突然現れた見慣れぬローブに身を包む男。彼女をフォースの感応者として見つけたマスター・サイフォ=ディアスである。

彼は嫌がる家族の反対を押し切り、無理やりAをコルサントへ連れてきた。何度も交渉しても意見を聞き入れない母親と父親の様子にサイフォディアスは痺れを切らして、家族の就寝中に彼女を連れてきたのだ。
その後のことはAもサイフォディアスも知らないがなんとなくフォースがそれを予感させる。朝起きた時にはAはいなくなっており、血なまこになって探していたのだろう。

その部屋一帯が深い悲しみに包まれる。

Aは昔から瞑想が嫌いだった。何度も家族のことを思い出し、サイフォディアスを憎みたくなってしまうからだ。ジェダイになったからにはその感情を捨てなければならないが、なかなか上手くいかない。

実際、Aとサイフォディアスは馬が合わないのか会う度に険悪な雰囲気になってしまう。彼と何度も喧嘩をしては上から注意される。向こうにはそのつもりはないだろうが、Aにとっては家族を悲しませた張本人なのだ。彼女はいかなる理由があろうとサイフォディアスを許すことなどできなかった。

目を開け心を落ち着かせる。

「…なんてことよ。まだこのことを思い出すなんて」

深呼吸して自分を落ち着かせるが、フツフツと沸き上がる怒りは収まる気配がない。ジェダイ失格だと言い聞かせながら夜の警備へと向かった。