丗陸話 鬼に ページ43
「お前達も鬼にならないか?」
「『ならない』」
「見れば解る。お前達の強さ、柱だな?」
猗窩座の目は腐っているのだろうか。私は柱補佐だぞ?へっ!ばーかばーか!(ちょっと怖い)
「その闘気、練り上げられている。至高の領域に近い」
「俺は炎柱、煉獄 杏寿郎だ」
「そっちのお前はなんていう?お前は女だが、強そうだな」
『……柱補佐、敷屋 菫だ』
「そうか。俺は猗窩座。杏寿郎、菫、なぜお前達が至高の領域に踏み入れないのか教えてやろう」
別に良いという空気を感じ取ってくれないだろうか。
「人間だからだ。老いるからだ。死ぬからだ。鬼になろう、杏寿郎、菫。そうすれば、百年でも二百年でも鍛錬し続けられる。強くなれる」
強く……。
少し、心がざわつく。蝶屋敷の屋根でカナヲちゃんとした会話。
『もっと、強くなりたい』
「……私もです」
合同任務で、宇髄さんが言ってくれた言葉。
『強くなりたいと思っただけです』
「菫は、十分強い」
カナヲちゃんも、宇髄さんも、そう言ってくれたけど、やっぱり、私は……。
「老いることも、死ぬことも、人間という儚い生き物の美しさだ」
『……!』
「老いるからこそ、死ぬからこそ、堪らなく愛おしく、尊いのだ。強さというものは、肉体に対してのみ使う言葉ではない。この少年は弱くない。侮辱するな」
煉獄さんの言葉で気づいた。そうか、私は、原作のバグというイレギュラーな存在にも関わらず、柱補佐という珍しい立場に立たせてもらっているんだ。
私は、
「何度でも言おう。君と俺達とでは価値基準が違う」
鬼になんて、
「俺は如何なる理由があろうとも、鬼にならない」
ならない。
「そうか」
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たまごぼーろ(プロフ) - ウォルさん» ありがとうございます!まだ設定しか追加していませんが、もう既に出ているので良かったら是非に……! (2019年9月7日 21時) (レス) id: 69cc3fb36c (このIDを非表示/違反報告)
ウォル - 続編、楽しみにしてます!! (2019年9月7日 18時) (レス) id: 6d590d31fd (このIDを非表示/違反報告)
たまごぼーろ(プロフ) - あいねさん» おお!ありがとうございます!花の呼吸、既に出ていたんですね。失礼しました……。取り敢えず自分なりに少し変えたりして考えてみます。本当にありがとうございました!頑張ります! (2019年7月9日 22時) (レス) id: 69cc3fb36c (このIDを非表示/違反報告)
あいね - 長文失礼しました!お役に立てたのなら幸いです。応援しています、頑張って下さいね! (2019年7月9日 21時) (レス) id: 59d3daabe9 (このIDを非表示/違反報告)
あいね - そして、奥義みたいなもので、目の力を最大限に使い、目が血で赤くなる失明の恐れがある型、終の型ついのかた、彼岸朱眼ひがんしゅがんです。なんでも動体視力を最大限に上げて周りの動きが遅く見える技みたいです。つまり余程の鬼でない限り使わないかと。 (2019年7月9日 21時) (レス) id: 59d3daabe9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:たまごぼーろ | 作成日時:2019年6月23日 18時