Q4 朝練の時間 ページ5
セトと別れた後、私は高校の校門をくぐりぬける。私が通っている高校―秀徳高校。前年度全国ベスト8に入る実績を持つ東京都不動の三大王者の一角で、「東の王者」「歴戦の王者」と呼ばれる強豪校だ。
今日はどんなことがあるのかな？楽しい一日になるといいなぁ。この日々が続く限り…。
あははっ。なーんか、また暗いこと考えちゃってる。考えたって、変わらないのにさ。今朝見た夢のせいかな。あの…夢。最近よく見る毎回、毎回、同じ夢を。
あーっ、もう、嫌っ！こんなこと考えるのやめようっと。
ふち、視線を前に向けると、見慣れた二人の姿がめにはいった。
A「おっはよっ！緑間、高尾！」
高尾「Aじゃん。おはよ！元気だね〜今日も。」
緑間「全くなのだよ。その元気はどこから、出てくるのだよ。」
A「えっと、どこから出てくるかは、知らないけど、元気は私の取り柄だからね☆」
緑間「「だからね☆」じゃ、ないのだよ！お前と、話すと疲れるのだよ…」
そんなに、疲れるもんかなぁ。ただ、話してるだけなのになぁ。
高尾「ｗｗAちゃんのフツーがちょっと、違うよｗ」
え、嘘!?そーうなんだ…。って、えっ!!!?
A「い、今、私の心読んだっ！」
高尾「いやｗ自分で言ってたｗｗｗもしかして、自覚なしｗ」
え、マジで…、さっきも、同じこと言われたけど…私、どんだけ自覚ないんだろう。てか、いまのは口に出してないよね。
ちらっと、高尾たちの反応を確認するために、顔をのぞく。
うん。大丈夫みたい。今のやり取りは無かったことにしよう。
A「そ、そーいえば、今日のラッキーアイテムは何？」
緑間「今日は、リラ○クマのぬいぐるみなのだよ。」
カバンから、リラ○クマを取り出す。
A「えｗｗｗｗｗ。それ、持ってきていいの？ｗ」
高尾「真ちゃんｗｗ不釣合いｗ過ぎｗ」
緑間「うるさいのだよ。笑うな。」
緑間が不機嫌そうに言う。必死に笑いを堪えるが笑いを抑えきれない私たちは、吹き出してしまった。
緑間「高尾、今日の放課後、練習に付き合ってもらうのだよ。戸坂、お前もなのだよ。」
「え？マジ…」という、二人の声が重なった。
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作者名：sumi＠すみらら | 作成日時：2015年6月29日 23時
