深い蒼の瞳に捕まった話

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「わ！びっくりした！なに突っ立ってんの？こっちおいでよ」

「多緒、」

「なに？っうわ！」


え、軽くない？


いわゆるお姫様抱っこをしてみたんだけど。

「今の日本人はこんなことするの？」

「多緒限定です」

「あの…、ちょっと。。。恥ずかしいので降ろして？」

顔を両手で覆ってしまう。

キスはそっちからしてくれるのに、姫抱っこは恥ずかしいの？

ベッドの上にそっと降ろして、その上に少し体重をかけて

顔を覆っていた手をはがし、顔の横に縫い留める。

「多緒ちゃん」

「なぁに？」

「大事にするね」

「ありがと」

髪を梳いたり、目元に触れて、しげしげと眺めていたら

「マサ、じらしてるの？」

「や、多緒って綺麗だなぁ、と思って」

「マサのだよ？」

「なんかもったいない、かも」

ぐるん、と視界が入れ替わる。え、押し倒されたの、おれ。

「この期に及んで何言ってんの？」

下から見上げる多緒は意地悪そうに笑って言う。


「Halte den Mund」




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