【呪術廻戦】続・双子に迫られてます。【虎杖悠仁】【両面宿儺】

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悠仁の胸を濡らすのは、恐怖から溢れ出た私の涙



なら、私の肩を濡らすのは何の涙なのか？……そもそも、なんで泣いてるの？



「ごめん、怖がらせた。そんなつもりじゃなかった。ごめん」



驚きで涙が引っ込んだ私だが、悠仁は涙を流しながら鼻声で私に謝り続ける。慰めるために頭を撫でれば、またも「ごめん」と何度も何度も謝ってくる



『謝らないでよ。怒らせたのは私だよね？ 私の方こそごめん』


「……確かにAのせいでちょっと頭に血が上った。でも、怖がらせたのはよくない。だから謝る」



悠仁は顔を上げて真っ直ぐ私を見ると「ごめん」と真剣な表情で言う



『……なんで、怒ってたの？』



そう問えば、悠仁は眉を八の字に下げて口を開いた



「Aが"私なんかより"って、そんな風に俺を突き放したからだよ」


『……いや、だってさ、私なんて』


「うるさい、俺の話を聞いて」



悠仁は、口調とは裏腹に優しく私の口を人差し指で制す



大人しく聞きに徹することになった私を確認すると、悠仁は言葉を続けた



「俺は、私なんかって言っちゃうAが好きだ」



突然の告白に顔が赤くなる。叫びそうになった私の口を、人差し指が制し続ける



「時々すっげぇネガティブになって自分が苦しい決断をしちまうAが好きだ」



こちらを鋭く射抜く瞳が、私を見詰める。裸の心を見られているようで、息が詰まる



「それが他人のためだって、俺は知ってる。Aの事は、他にもいっぱい知ってる。それを全部引っくるめて…





＿＿どうしようもなく、Aが好きだ」





一息。呼吸を置いて、今更顔を少し赤くして、悠仁は優しく微笑んだ





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