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そもそも悠仁と私は付き合ってない



けれど、私は悠仁が好きだ。悠仁も私のことが好きだ。今までアプローチを受けてきた、そろそろ私も言い切れるほど好かれている自覚はできた



悠仁に付き合ってくれと伝えれば、即答でOKをもらう自信もある。だが、それは果たして良いのだろうか?



悠仁と私は吊り合わない



悠仁が太陽なら私はその光を浴びるただの雑草で、光を浴びているのは私だけではない



私の他に、悠仁に恋心を抱いている人など両手で数え切れないほどいるのを知っている。凄く美人な子とか、性格がとっても良い子とか……私よりも吊り合う相手が沢山いる



離れていたら暖かく優しい光も、近づき過ぎたら火傷してしまうような高温なのだ



私じゃない誰かと付き合った方が悠仁にもいいんじゃないか…? 私なんかより、私なんか……そうだよ、私なんかより…



「……A? どうしたの、顔真っ青だぞ」



不安定な心には、負の連鎖を止めれない。私が黙っているのを心配したのか、悠仁が話しかけてくる



掴んでいた腕を私は離し、悠仁にペアチケットを私の分まで押し付け



『ゆ、悠仁は大事な幼馴染なの。それだけだから、その方がいいから、だから、だから……こ、これは他の人と見てね! 私よりさ、私なんかよりもっと良い人と!!』



そう一方的に言って立ち去ろうと背中を向けた__途端に、今度は悠仁に腕を引かれて人気のない路地裏まで連れて来られる



『ゆ、悠仁…?』


「……………」



話しかけても無言。顔を見れば、いつもの人懐っこい笑顔は何処へやら。無感情な表情で、キレた宿儺ような冷徹な雰囲気を纏って口を真一文字にしている



真顔が怖い。無言のこの間が怖い。逃がさないと伝わる腕の力が怖い。何に怒りを感じているのか分からなくて怖い



ぽろぽろと、恐怖から涙を流す。すると、悠仁は少し目を見開き自分の胸板に私の顔を涙で服が濡れていくのなんて気にせず押し付けて



「ごめん」



そう、言うと私の肩に顔を埋めた。……肩がじんわり濡れていく





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眠民。 - 完結おめでとうございます!!シロツメココロさんの作品を一気見して、一番好きな作品がこれですっっ!!虎杖推しではありますが、普通に宿儺かっこいいんだよなぁ‥。夢主ちゃんは結局どちらを選んだんですかね!?神作品ありがとうございました!!大好きです❤ (11月26日 16時) (レス) @page30 id: 7e432fa76e (このIDを非表示/違反報告)
シロツメココロ(プロフ) - ナナ宮さん» コメントありがとうございます。まだ虎杖悠仁もあるのでまだ旅立たないでください(笑)。こちらは愛してますよォ(イケボ) (2022年6月20日 23時) (レス) id: d24c7f43b6 (このIDを非表示/違反報告)
ナナ宮 - ずぎでずぅぅぅぅ!!!!(泣)ありがどうございまず!!素敵な人生でした…今なら◯ねます、本望です。こんな素晴らしい作品に出会えて幸せっす…!続きめっちゃ楽しみです!更新楽しみに待ってます! (2022年6月20日 23時) (レス) @page13 id: 5bb1efd8a4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:シロツメココロ | 作成日時:2022年5月7日 12時

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