・ ページ24
・
現在の時刻は11時ちょい過ぎ。私は、固唾を呑みながら無言でとある鉤状の物を凝視していた
『こい、こい……あぁ?! これだからクレーンゲームは嫌いなんだよ!!』
「A下手だなぁ、アームの力弱いから馬鹿正直に掴むのは無理だって」
そう、私はクレーンゲーム__またはUFOキャッチャーをしていた。呼び方の違いはなんだろね?
視線の先にはぬいぐるみ軽そうだしイケると思ったのだが……なんだ? アームは箸より重い物を持ったことないのか? お前はどこかの令嬢か?
眉間に皺を寄せて頬を膨らませていれば、悠仁が「しょうがねぇなぁ…!」と腕まくりをしながら準備体操を始めた
する必要があるかはともかく、やる気は十分の悠仁に後は任せようと台を離れる__はずが、何故か二人羽織のように後ろから包み込まれる
『なぁっ?!』
「しゃあっ、よーく見とけよぉ?」
そのまま私の手も悠仁の大きな手が包み込み、操作していく。悠仁がさっきからアームの位置だかなんだかを話しているが、恥じらいで全く内容が入ってこない
こ、これは素?! わざと?! 待って全く見分けがつかない!!
「ん? どしたの、A……って、あ」
ずっと無言な私を気にかけたのか、悠仁がこちらの顔を覗き込んでくる。そして、途端に顔を真っ赤にした
少し動いただけで額がぶつかりそうになるのだから、漸く悠仁も距離感がバグっていることに気が付いたようだ。これは素だったか……余計にタチが悪い!!
「ご、ごめん。こっちの方が教えやすくて……無意識だった」
『なお悪いわ!! これで二回目だからね!! 早く離れて、早く……ねぇ、離れて? 悠仁? おーい…』
呼びかけるが、不思議なことに悠仁は一向に離れてくれない。嫌な予感がしたところで、悠が私の首筋に顔を埋めてスンスンと匂いを嗅ぎ出した
当然、私は躊躇なく肘打ちをする
「ぐはっ! ご、ごめん。無意識…」
『絶対嘘だろ何でも無意識って言えばすむもんじゃないからなっ!!』
・
408人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「呪術廻戦」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
眠民。 - 完結おめでとうございます!!シロツメココロさんの作品を一気見して、一番好きな作品がこれですっっ!!虎杖推しではありますが、普通に宿儺かっこいいんだよなぁ‥。夢主ちゃんは結局どちらを選んだんですかね!?神作品ありがとうございました!!大好きです❤ (11月26日 16時) (レス) @page30 id: 7e432fa76e (このIDを非表示/違反報告)
シロツメココロ(プロフ) - ナナ宮さん» コメントありがとうございます。まだ虎杖悠仁もあるのでまだ旅立たないでください(笑)。こちらは愛してますよォ(イケボ) (2022年6月20日 23時) (レス) id: d24c7f43b6 (このIDを非表示/違反報告)
ナナ宮 - ずぎでずぅぅぅぅ!!!!(泣)ありがどうございまず!!素敵な人生でした…今なら◯ねます、本望です。こんな素晴らしい作品に出会えて幸せっす…!続きめっちゃ楽しみです!更新楽しみに待ってます! (2022年6月20日 23時) (レス) @page13 id: 5bb1efd8a4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:シロツメココロ | 作成日時:2022年5月7日 12時