＃３３ ページ34
季節は移り行くもので、憂鬱な雨の続く梅雨がやって来た。
雨というのは心までも陰湿なものにするようで。
空が暗いだけで、気分が滅入る。
「雨だね………」
「梅雨だからね」
業と２人で並ぶ帰り道。
とことんテンションの下がった私に、業は苦笑した。
梅雨の湿気で殺せんせーも何か膨らんでたし。
きのこ生えてたし。
「ん、あれ前原じゃね？」
業を連れ回し買食いをしていると、前方に前原が女の子とイチャイチャしてるのが目に入った。
車道を挟んだ向かい側には、渚達もいる。
どうやらあちらもこっちに気付いた様。
前原を見ていると、一緒にいる女の子の腰を引き水溜りを避けさせていた。
わあイケメン。
「お前もあれ位出来んの？」
むっとして業の方を見ると
「水崎ちゃん以外なら出来るかな」
微笑まれた。
「何でだよ！！！
何であたしじゃ駄目なんだよしね！！！
つーかあたし以外にやったらまじ殺すから！！！！」
「冗談だから胸倉掴まないで苦しいって！！
馬鹿力かよ！！！」
そんな事をしていると、前から不穏な空気が流れている事に気付く。
どうやら二股掛けられてたみたいだね。
まあ自分も女取っ替え引っ変えしてるし、１回位そんな女にも当たるでしょ。
取り敢えず空気を読んで立ち止まり、遠くから見守る。
「あっっ！！！」
思わず声を上げる。
前原が男に蹴られたのだ。
相手は、確かＡ組の中でも頭いい奴。
その後も取り巻き達が前原を蹴り始める。
「あんにゃろっっ。
ちょっとそこの、んんっ！？」
突入しようとすると、業に口を塞がれる。
お陰で傘が地面に落ちた。
「っに、すんだよ！？」
力尽くで口元にある手を剥がすと、業の真剣な瞳と目が合う。
そのあまりの迫力に、出掛けていた言葉は引っ込んで行く。
「……ごめん、考えずに動いた」
私は地面に落ちた傘を拾う。
傘の中には水が溜まっていて、乾くまで使え無さそうだ。
そんな私に気付いたのか、業は自分の傘の中に私を入れてくれた。
暫くしてから前原の方を見ると、Ａ組の奴等が何処かへ帰っていくのが見える。
私は業を引っ張って前原の元に駆け寄った。
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えるをん×@×IA(プロフ) - 聖泉りかさん» いえいえ！別に私は大丈夫ですが、たまにそういうことで不快に思って、酷い言葉を投げつける方もいますので、気を付けてくださいね(´д`:)これからも頑張ってください！ (2018年7月14日 22時) (
レス) id: b8e4739678 (このIDを非表示/違反報告)
聖泉りか(プロフ) - えるをん×@×IAさん» 返信遅くなってしまい申し訳ありません。私としましては、テンションの意味で使っています。そのような発想に至らなかった事、謝罪いたします。注意書きに書き足しておきますね。 (2018年7月13日 18時) (レス) id: 66d7c12b7d (このIDを非表示/違反報告)
えるをん×@×IA(プロフ) - あと、腐女子や腕フェチ、アニヲタ=変人みたいになってるので、不愉快に思われる方もいるかもしれませんよ。(私は思いません。)気を付けてくださいね(^^: (2018年7月8日 18時) (レス) id: b8e4739678 (このIDを非表示/違反報告)
えるをん×@×IA(プロフ) - 疑問なんですけど、攻め受けではなく、攻受では？(いつも読ませていただいてます！) (2018年7月8日 17時) (レス) id: b8e4739678 (このIDを非表示/違反報告)
聖泉りか(プロフ) - 菜月さん» そうなんですか！？実はこの主人公、頼まれて私の親友をモデルにしているんです。もしかしたら気が合うかもしれませんね！ご自分と重ねて読んでいただけたら嬉しいです。 (2015年12月11日 0時) (レス) id: 57d8f2f616 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：聖泉りか | 作成日時：2015年8月3日 23時
