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烏間先生がフリーランニングを披露してからというもの、皆の中に変化が現れ始めた。
羨望の眼差し、といえようか。
そりゃまああんなん見せられたらそうなるわな。
「道無き道で行動する体術。
熟練して極めれば…ビルからビルへ忍者のように踏破する事も可能になる」
皆の視線に少しだって得意気にならない烏間先生。
パッと手を離し、地面に着地した。
「だがこれも火薬と同じ。
初心者のうちに高等技術に手を出せば…死にかねない危険なものだ。
この裏山なら地面も柔らかくトレーニングに向いている。
危険な場所や裏山以外で試したり、俺の教えた以上の技術を使う事は厳禁とする。
いいな!」
私達に向かって声を張り上げる烏間先生。
皆は元気よく返事をしていて、やっぱ憧れちゃうよなぁって感じだ。
実際、私もお父さんの見てたバトル系アニメで憧れて始めたんだっけか。
……アニメですけどなにか?
そして、早速始まった訓練。
先ずは基本の受け身から始めるそうで。
私は開始してすぐに烏間先生に呼び出された。
「水崎さんは今の技術が高いから態々俺に教わる事はないだろう。
この時間は皆のサポートに回ってくれ」
「仰せのままに、我が主様」
「ああ、すまない」
「あれっ!?
え、ちょっ……スルー!?」
私の声なんか気にも止めず皆の指導に戻った烏間先生。
なんか日に日に烏間先生のスルースキルが増してる気がするんだけど。
私はぶーぶー文句を垂れながら、皆のサポートにつく事にしたのだった。
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作者名:聖泉りか | 作成日時:2015年12月12日 12時