【暗殺教室】変人女子の非日常６ (ページ41)

今日:34 hit、昨日:3 hit、合計:87,680 hit

＃２６７ページ41

どれだけ嫌でも迎える朝。

私は憂鬱な気分で体を起こす。

結局、一睡もできずに時間だけが過ぎた。

お母さんは、今日は仕事が早いらしくもう出ていった後だろう。

悠哉も何やら用事で早いらしい。

「私も……行こうかな、学校」

私は１人、ポツリと呟いてからゆっくりと準備を整えたのだった。

登校の途中、やっぱり頭の中をいっぱいにするのはお母さんの言ったこと。

ハッキリと内容までも確認してきた訳ではないから、全てを知っている訳では無いのだろう。

でも……いったい何処まで知っている？

考え事にふけっていると、当たり前だが周りは見えないようで。

「おい、聞いてるのか」

思い切り腕を引かれてハッと外に意識を向けると、信号は赤だった。

「あ……あぶなっ…………」

「それはこっちの台詞だ。
Ｅ組の最下位がまさか信号もわからない程落ちぶれているなんてな」

こんな嫌味がスラスラ出てくる人物を私は２人しか知らない。

１人は言わずもがな、業だ。

そうして、もう１人が

「浅野……」

我が椚ヶ丘中学校の理事長の１人息子、浅野学秀。

助けてもらってなんだが、もっと言い方とかないのだろうか。

「ありがと、浅野」

「勘違いするな。
僕は目の前でお前が轢かれると気分が悪くなるから助けてやっただけだ」

ホント口が悪いのなんの……。

私は失笑しながら、青になった瞬間にさっさと歩いていく浅野の後ろ姿を眺めた。