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#266 ページ40

その日の夕方の事だ。


自室で悠哉の勉強を見ていた私に。


……否、私達に。


「有里、悠哉。
あんた達ちょっとこっち来なさい」


仕事から帰ってきて早々、お母さんが1階からそう声をかけた。


顔を見合わせて何事かと考える私達だったが、答えが出るわけでもなく。


2人並んで下に降りた。


「なに、母さん」


リビングに入ってから悠哉が口を開く。


しかし何も答えないお母さんは、何時もご飯を食べる席に座っていて。


それから私達を向かい側に座る様促した。


「あんた達…………月が蒸発した理由と関わってるわね?」


唐突に、真っ直ぐに私達を見つめながらそう問うお母さん。


頭を鈍器で殴られたような衝撃が襲う。


「……何言ってんの?
だいたい、宇宙で起きた事にうち等が関わってるわけ」


「もう一度聞くわよ」


私の言葉に被せるお母さん。


さっきは尋ねただけだったが、今度は断定的に。


「関わってるわね」


机の上で手を組んで、試す様に私達を見る。


それは本当に突然の出来事で。


私も悠哉も、揃って何かを言うことは出来なかった。


だがそんな事、肯定しているも同然で。


お母さんは深く溜息をついた。


「……わかった。
有里、先生に三者面談したいって言っておいて」


「さ、三者面談って……いつ」


「明日」


「明日ァ!?」


「急で申し訳ないけど……。
表向きの担任なんか出してきたら家から追い出すからね」


最後に一言、威圧的に口にした。


そんなお母さんに何も言えないまま、話は済んだと会話終了。


「姉ちゃん……どうすんの?」


「……どうしよう」


耳打ちしてきた悠哉にさえろくな答えは出せないまま。


殺せんせーに電話するという選択肢すら出ないまま、私は眠れぬ夜を過ごすのだった。

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設定タグ:暗殺教室 , 赤羽業   
作品ジャンル:アニメ
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作者名:聖泉りか | 作成日時:2015年12月12日 12時

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