【暗殺教室】変人女子の非日常６ (ページ32)

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イトナが登校し始めて、すぐ。

私は隣の席で何かを組み立てているのに気づいた。

が、その前に尋ねたい事があるので一旦スルー。

「ねーイトナ」

「何だ」

私の声に反応するも、一切こちらに視線を移さないイトナ。

いっそ尊敬する。

私は苦笑をこぼしながら口を開いた。

「イトナがＥ組に始めてきた時あったじゃん？
あん時なんで羊羹くれたの？」

さして深い意味があって尋ねたのではなく、ただ何となく気になったから。

そんな理由で尋ねた私に帰ってきた言葉は、耳を疑うものだった。

「シロに言われたから」

「…………は？」

思わず、素っ頓狂な声を上げる。

いやいや、私シロさんと面識なんかないと思うんだが……。

よっぽど変な顔をしていたのか、イトナがこちらを一瞥して変な顔と１言。

この子中々キツイ事言ってくれんじゃないの。

「……で、何て言われたん？」

「この教室には頭のキレる奴がいるから、敵にはまわすな」

「尚わけわからんわ…………」

眉を寄せて考える私だが、イトナは一切興味を示さない。

なんか、きっついとこは触手持ってても持ってなくても変わんないんだね。

「ん、ちょっと待てよ？」

「まだ何かあるのか」

「何で私だと思ったん？
業と間違えなかったの？」

よろしくない事だとは思いながらも業を指差す。

すると、やっと手を止めてこちらに向き直るイトナ。

「シロが有里を見てたから」

なる程、そりゃ間違える事は無い。

……否まてまてまて。

何かもうシロとかどうでもいいよ。

「ちょっと私感動した……。
椚ヶ丘(こっち)きていきなり下で呼ばれんの初めて！」

今までずっと水崎から下に変わってたから、いきなりはガチで懐かしい感じする。

この無遠慮さが懐かしい！！！

これぞ公立って感じのやつ！！！

やべぇ自分で何言ってんのかわからんくなった！！

「シロがそう呼んでた。
それに、苗字は知らない」

「……泣いていい？」

作業に戻るイトナに、ガチで泣きそうになる私だった。