【暗殺教室】変人女子の非日常６ (ページ13)

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私と烏間先生が話をしていると、残りの面子が息を整えながら集まってきた。

「随分逃げたな、大したもんだ。
だがもうすぐラスト１分。
奴が動けばこのケイドロ、君等の負けだな」

私達とは違い、一切息を乱していない烏間先生が携帯を見ながら言う。

何この人人間のスペックじゃねぇ。

「俺等の勝ちっスよ、烏間先生」

「……何？」

勝ちを確信していた烏間先生に、前原が苦しそうに声を出す。

そこから、どれだけハードな運動をしたかがよく伺えた。

「だって、烏間先生は殺せんせーと一緒に空飛んだりしないでしょ」

「？当たり前だ。
そんなヒマがあれば刺している」

わお物騒。

嫌そうな顔する烏間先生に、私は思わず笑ってしまった。

でもまあ、烏間先生には負けてしまった訳だが……。

ケイドロは私達の勝ちだ。

「じゃあ烏間先生」

「ここから１分でプールまでは戻れませんね」

木村とメグが、それぞれプールよある方向と今いる位置とを指差す。

プールの場所は、だいぶ遠い。

マッハ２０でもない限り戻るなんて不可能な位置だ。

やっとその事に気付いた烏間先生。

プールの中にさえ入ってしまえば、殺せんせーが捕まえる事は不可能。

１分位なら余裕で息は持つだろう。

残り時間は３０秒をきり、ついに

「タイムアップ！！
全員逮捕ならず、泥棒側の勝ち！！」

そう、律が告げた。

皆校舎に集まり、喜びを分かち合う。

「烏間先生、うちのケーキ買ってよ！
売上に貢献して！！！」

私の頼みに苦笑しながらも頷く烏間先生。

「…なんかフシギ～。
息が合わない２人なのに、教える時だけすっごい連携取れてるよね」

悔しそうにハンカチを齧る殺せんせーに、陽菜乃が声をかける。

すると返ってきた言葉は、

「当然です。
我々は２人とも教師ですから。
目の前に生徒がいたら伸ばしたくなる。
それが教師みんなの本能ですから」

至ってシンプルで、わかりやすいものだった。