【暗殺教室】変人女子の非日常１４ (ページ17)

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車に乗り込み、悠哉の運転で家まで1時間半程度の道を走る。

4年ぶりの日本に道路狭いなと溢すと、悠哉は苦笑して相槌を打った。

家に着くと最初に出迎えたのはまさかの咲哉兄ちゃんで、父母はどちらもに仕事で出張らしい。

「娘が4年ぶりに帰ってきてんのに冷たい親だなあ」

「姉ちゃんが帰ってくるのがいきなり過ぎるんだよ」

「行く時もいきなりだったよね」

結局こんな時間だけれど、親抜きで4年ぶりに再開した兄弟3人仲良くお酒を開ける事にした。

私は言わずもがな、明日は二人ともお休みらしい。

「私悠哉とはお酒飲むの初めてだ」

「俺が20歳になる前に行ったもんね」

「……有里ちゃん、僕とも初めてだよ？」

「え、そうだっけ？」

記憶に無いなと首を傾げる。

そのまま暫く他愛の無い会話を繰り広げ、話しは今後どうするかに切り替わっていく。

咲哉兄ちゃんは今の病院で勤務を続け、愛美と竹林と一緒にしているらしい研究を完成させると息巻いていた。

悠哉は母親に憧れて弁護士になるべく法科大学院で学んでいる最中だし、取り敢えずは試験に合格する事が第一だと笑った。

「有里ちゃんは？
自分のお店持ちたいんだよね？」

「……まあ、何れはね。
でも実績積まないとだし、まずはクープ・ド・モンド・ドゥ・ラ・パティスリーの代表になってチョコレート細工部門で優勝する。
あとはトップ・オブ・パティシエ・イン・アジアも。
最終的にはMOFとってWPTCも優勝！！」

「うん、勢いが凄いね」

「欲張りすぎて野望に聞こえるよ……」

酔った勢いも増して右拳を突き上げると、悠哉が苦笑した。

簡単なことではないし、何十年だってかかるのはわかっている。

それでも絶対に、私は全部をやり遂げてみせるとパリに行く前に誓ったのだ。