【暗殺教室】変人女子の非日常１４ (ページ2)

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空中に浮かぶ血液や細胞が丁寧に仕分けされ、分子振動で温めながらカエデの体内に戻される。

そんな超次元の手術を繰り広げる殺せんせー。

血液が足りないとAB型の人から血液を少しづつもらう殺せんせーは、私の罪悪感を軽くしようと皆より少しだけ多めに持っていく。

それから土まみれになってしまった私のケーキをうまいうまいと零しながら口にする。

「…今だからいいますが、たとえ君達の体がバラバラにされても蘇生できるよう備えていました。
先生がその場にいさえすれば」

最後に私の方を見て微笑んだ殺せんせーの触手から、電気が流れる。

バチッと大きな音をたて、次いで聞こえてきたそれは、

「か…はっ…」

起き上がったカエデのもので。

「……また…助けてもらっちゃった」

「何度でもそうしますよ。
お姉さんもそうしたでしょう」

気づけば支えてもらっていたはずの身体は自分で支えられていて、小さく利き足から前に出す。

ふわっと体が宙に浮き、折角起き上がったカエデが勢いのまま後ろに倒れた。

「えっ……有里ちゃん？」

「かえでぇ……ごめん……ごめんね」

「……もう、どうして有里ちゃんが謝るの？
私がでしゃばっちゃっただけなのに。
それに、私もうなんともないんだから」

だから泣き止んで、と言われて更に抱きつく力を強める。

まるでそこにいるのを強く強く確認するように。

抱きしめたカエデの温かい体温に、酷く安堵した。