＃５５２ ページ11
「ご覧下さい！！」
「あちらにいるのが怪物の教師に脅されていた生徒でしょうか！！」
「すいません今の気持ちは？」
一気に大勢のマスコミに囲まれた私達。
フラッシュは眩しいし、誰も彼もが自分が一番良いネタ取ってやろうという欲望丸出しだ。
「怪物が確保された安堵の心境を一言下さい！！」
「いつ爆発するかもしれない生物に１年間支配されていた気持ちは？」
「怪物に暗殺の真似事を強制された件については！？」
もう捲し立てる捲し立てる。
この際真偽は置いておいて、仮りにもその怪物に脅されていた生徒達にこんなにも心無い聞き語ってどうなのさ。
今まで何も知らずにのうのうとゴシップ追ってただけある。
これは完全に私の意見だが、マスコミは嫌いだ。
マスゴミと影で呼んでいるレベルには。
この人達は自分の撮りたい物しか撮らないし、撮れるまでしつこい。
ここは相手にすべきところでは無いだろう。
だが、それを皆に提案しようとした私の視界に入ったものは本当に胸糞悪いとしか言いようの無いものだった。
「言われてるような悪い先生じゃないんだから〜！！」
そう泣きながら訴える陽菜乃に、
「君、そう言えってあの怪物に言われたの？
辛かったでしょ、もう正直に言っていいのよ」
そうやって私達の気持ちまで勝手に決めつけるリポーター。
その事が、どうにも許せなかった。
「私はこうやって心無い大人達に囲まれている今の方が余程辛いですけどね！！」
だからといって、感情のままに動いてしまったのは良くなかったと反省している。
陽菜乃をマスコミから遠ざけつつ、私の言葉に表情を変えた大人達に冷静になった頭で後悔した。
マスコミの次なる標的は、めでたくも私となった事だろう。
表情に出さないよう頑張るが、果たして何時まで持つだろうか……。
そんな私を察してか、業が私の腕を引いて自身の後方に隠す様に立ったその瞬間。
「皆、一旦帰ろう！！」
磯貝の声が響いた。
数人か迷いを見せたものの、それも一瞬で駆け出す。
私も業に背中を押されて足を進める。
後ろの警備やマスコミを捲くのは、難しくはなかった。
ただ、何とも言えないこの感情だけは。
ずっと私の後ろをついて来ていた。
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聖泉りか(プロフ) - ユウさん» コメントありがとうございます。長い間お待たせしてしまいすみません……。なるべくお待たせしないよう更新頑張りますね！ (2017年10月2日 1時) (
レス) id: de99d9a9ba (このIDを非表示/違反報告)
ユウ(プロフ) - はじめまして！ユウと申します。続き書かれるんですね！最初から読んだので、続けると聞いて舞い上がってます(笑)色々大変だとは思いますが、無理しない程度に頑張ってください！楽しみにいつまででも待ってます！ (2017年8月26日 11時) (レス) id: 4bbf2597ea (このIDを非表示/違反報告)
琥珀 - いえいえ！続きが読めると聞いて安心しました。自分のペースで頑張って下さい(*^^*)！応援してます！ (2017年8月17日 15時) (レス) id: 438c3a64fb (このIDを非表示/違反報告)
聖泉りか(プロフ) - 琥珀さん» 長い間お返事出来ずすみません、これから少しづつ更新していこうと思っています。また読んでいただけると嬉しいです。 (2017年7月28日 2時) (レス) id: de99d9a9ba (このIDを非表示/違反報告)
琥珀 - 更新はしないのですか？？ (2017年2月11日 15時) (レス) id: 438c3a64fb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：聖泉りか | 作成日時：2016年10月10日 17時
