【暗殺教室】変人女子の非日常１０ (ページ6)

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業side

あの後、有里は暫くしてから目覚めた。

何があったのか聞いたが、覚えてないの一点張り。

結局その日何があったのかを知る事が出来ないままだった。

そしてその日以降。

有里は疲労が原因で、目に見えて元気が無くなっていった。

殆ど机に伏して寝ている状態だ。

「有里、暗殺の計画皆でたてようって」

そして、今も例外無く寝ている有里を起こす。

するとゆっくりと顔を上げてから、小さく頷いた。

それから立ち上がったのを確認して、皆の元へ集まろうとした時だ。

ガタガタッと、机にぶつかりながら有里の体が傾いたのは。

慌てて支えると、有里は眉を寄せながら暫く目を瞑る。

「有里ちゃん大丈夫！？」

「……ぁあ、へーきへーき。
ちょっと立ち眩みしたわ」

神崎さんに尋ねられ、苦笑しながら答える有里。

俺にありがとうと言いながら立ち上がり、低血圧は辛いねーと零した。

絶対に可笑しい。

確かに有里は低血圧だし、立ち眩みは起こしやすいだろうが、原因はそれだけではないだろう。

それを問い詰めようとして息を吸うが、それが声になるのとほぼ同時に。

ドゴォォン！！と、大きな音と揺れ。

何事かと皆揃って外に出ると、殺せんせーともう一人。

「…茅野さん」

「…何？
その触手？」

髪を下ろし、首元から職種の生えた茅野ちゃんがいた。

「…あーあ、渾身の一撃だったのに。
逃がすなんて甘すぎだね…私」

触手を指で弄びながらそう零す茅野ちゃん。

その表情は、何時ものとは真逆でキツめだ。

「…茅野さん、君は一体…」

「ごめんね、茅野カエデは本名じゃないの」

困惑する殺せんせーに薄く笑った茅野ちゃんは、今度は見下す様に殺せんせーを見た。

「雪村あぐりの妹。
そう言ったらわかるでしょ？
人殺し」

その言葉に、全員が目を見開いた。

それもそのはず。

雪村あぐりといえば、俺等の前の担任だ。

だがその中に一人だけ。

表情を変えなかった人がいた事に、俺達は気付いていなかった。