【暗殺教室】変人女子の非日常１０ (ページ25)

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no side

「死神」が捕らえられた原因は、唯一の弟子の裏切りだった。

自分の技術を持つ者がもう1人いれば暗殺の幅は格段に広がる。

だから育てただけの事。

「これで…「死神」の名声と技術(スキル)は僕だけのものだ」

そう言って裏切った唯一の弟子こそ、前にＥ組を襲った死神だった。

利益と畏怖を存分に与え、裏切る要素は無かったはず。

教える側として、何が足りなかったのか？

だが、そんな事よりも今後の事。

人体実験として処理するというのは、死神にとって幸運な事だった。

必ず、脱出のチャンスはやってくると確信していたからだ。

一方、まさかこんな早い段階から脱出を考えているだなんて思いもしない柳沢。

「今回の実験は未知の変化だらけだと予想されるので…近い距離で目視する観察役が欲しいんです」

タブレット端末を片手に言った研究員に、柳沢は暫く考える。

もともと恐ろしい殺し屋。

実験が進めば独房の観察役と死神の仕切りである強化アクリルの壁など平気で破れるだろう。

誰もやりたがらないに決まっている。

最高機密な為、外部の人間も雇いにくい。

しかも頭脳明晰で口の固い人間でなくてはいけないのはかなり限られてくる。

だが、そんな厳しい条件に柳沢は自分が手配すると言った。

「従順でそこそこ優秀で。
死んでも誰も文句を言わないモルモットなら他にもいる」