【暗殺教室】心の奥に (ページ2)

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山の奥、本校舎から隔離された所に椚々丘中学校E組の教室がある。

本校舎で学んでいる生徒からは差別を受けるそのクラスに、私は転入してきた。

暫くして教室のドアの前で待機していた私は、タコ型の生物、通称殺せんせーに呼ばれて恐る恐る教卓の前まで進む。

「今日から皆さんと一緒にこのE組で学ぶ桐谷雪乃さんです」

殺せんせーが黒板に私の名前を書いて紹介してくれた。

ていうか、まだそんな古典的なことする人いたんだ……。

って、人ではないか。

改めて教室中をゆっくりと見回してから口を開く。

「はじめまして桐谷雪乃です。
アメリカから帰国してきました。
えっと、こういうときなんて言えばいいかわからないけど……。
皆とは仲良くなりたいのでぜひ、下の名前で読んでください！」

一通りの挨拶をすませると、殺せんせーが

「雪乃さんの席は一番後ろの空席です」

と、教えてくれた。

が、その先にある空席はふたつ。

「………えっと、…どっちの空席ですか？」

「にゅやっ！業君はまた遅刻ですか！？」

今更空席が二つあることに慌て始める殺せんせー。

出席とってなかったから遅刻者わかんなかったんだね。

ほんとに月をやった犯人なの？

そして、業という名前に喜びを隠せない自分がいた。