かき氷のシロップが少し足りない (ページ6)

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ちょっと複雑な事情ページ6

『あーももちゃん！ひとり？』

ある日の放課後、

照くんの彼女、ももちゃんに会った。

もも「Aちゃん！そうなの。

照ね、なんか今日部活に顔出すみたいで。」

へぇ、照くんも大変だなあ。

もも「もも、照と過ごせる最後の夏かもしれないのに。」

『え？』

もも「照さ、県外の大学目指すでしょ。

ももは県内の大学目指すけど留学とか行きたいし…。」

会える時間が少なくなるってこと？

でもそれは心配ないと思うけどなあ。

もも「ほら遠距離ってさ、上手くいかないって言うじゃん？」

そんなこと絶対無い。

ずっと一緒にいた私だから分かる。

照くんは相当ももちゃんのことが好き。

『照くんはももちゃんのこと大好きだよ。』

もも「それは伝わってるんだけど…。」

『照くんね、ももちゃんが思ってる100倍好きだよ。

それにね、この間言ってたけどね、

照くん相当頑固な人だからさ、

ももちゃんが別れたいって言っても絶対別れないよ。』

もも「そうかなぁ？」

『そうだって！

それにまだ遠距離始まってないでしょ？

不安になることじゃないよ。

今は、照くんと過ごす夏を大切にしないと！』

もも「そうだね！ありがとう。」

そう笑ったももちゃんの笑顔が眩しい。

はぁ、可愛いなあ。

ももちゃんも照くんも大好きだもん。

私は誰よりも2人のこと応援してるんだから。

もも「…ねぇ、あれって渡辺くんだよね？」

ももちゃんが指差す方向には翔太。

と、隣のクラスの女の子。

『あーほんとだー。また翔太告白されんのかな。』

もも「渡辺くんって、本当にモテるよね。」

『まぁね。私には分からないけど。』

翔太、けっこうポンコツなのに。

もも「Aちゃん、いいの？」

『へ？』

なにが？

もも「渡辺くん、取られちゃうかもよ？」

『いや、翔太は私のものじゃないしなぁ。』

まぁ、翔太に彼女ができたらちょっと複雑だけど。

ちょっとだからね！！！！