甘々イチゴ【すとぷり短編集】

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ーさとみsideー

上から名前を呼ばれ、

｢お、来たか｣

なんて返事をして
見上げると階段を駆け下りてくるA

気をつけねーとコケるぞばかやろう

なんて心の中で思いながら見つめる


俺と目が合ったAが
とても安心したように微笑んだと思ったら


Aの体が傾いて
階段10数段分を転げ落ちた

思わずスマホを落とし、
慌てて近寄る

｢A…A！！｣

こういう時ってどうしたらいいんだ

警察？救急車？

110番？119番？


判断が鈍る自分にイライラしながら
救急車を呼ぶ


間もなく聞こえてきたサイレン音に
安心感を覚え、乗り込む


運ばれて行ったので
着いていくべきではないのか
と思っていると看護師に

看｢何してるんですか！着いてきて下さい！｣

と怒られた


慌てて着いていくと、
眠っている状態で点滴を打ってもらっている
Aと医者がいた

｢こいつ大丈夫…ですか？｣

医｢睡眠不足のようですね。
階段を転げ落ちた時に
捻挫をしていましたが特に重症でも
なさそうなので明後日には退院できるかと｣

｢睡眠不足…ですかありがとうございます…｣

医｢では失礼｣

サンタみたいな医者だなぁ
と後ろ姿を眺めていると

後ろから『うぅ…』という声が聞こえた

｢お、おいっ！A大丈夫か！？｣

『さとみじゃん…てかここどこ…足痛い…』

｢ここ病院だよ。お前急に意識無くして
階段から転げ落ちたんだぞ｣

『うあっまじか…だから足痛いのか』

｢睡眠不足だって？｣

『あ、徹夜か…』

｢なんで徹夜したんだよ危ねぇだろばか｣

『だって、さとみの歌みた？聞きたくて』

｢は？｣

『さとみの歌ってる声聞きたかったの』

｢はぁ…ばかなの…｣

驚いたけど可愛い理由だな。
まったく。

｢いつでもAの目の前で
歌ってやるから寝ろばか｣

『ほんと？楽しみにしてる』


ほんと俺の彼女はばかなやつだな




ーばかなとこも愛してるけどな

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眠気と戦いながら書きました
おやすみなさいませ

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