君が好き【好きです鈴木くん!!】Part４

第173話 ページ32

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どうしよう

どうしよう


忍に今度の日曜デートに誘われてしまった。

なんか一人で叫びだしたときはびっくりしたけど、誘われた驚きの方が大きくて気づいたときには返事をしてた。


どうしよう、こういうときってどうするんだっけ……。

なにもかもが初めてでわからないことだらけ。



『どうしよう……』


一人で迷ってたとき、部屋の扉が開いた。


『ちい姉……』

「A、どうしよう……」


ちい姉もなにかに迷ってるらしく、私に顔をずいっと近づけてきた。

少し近いかな。


「どうしよう、A…」

『どうしたの？』


珍しく口篭るちい姉。


「……さっき、蒼に今度の日曜……デートに誘われて……」

『えっ』

「A〜、どうしよう〜…」





──遡ること30分前──


ちひろside


ち「蒼と二人で帰るの、久しぶりだね」

「付き合ってからは初だな」

ち「ふふっ…私、まだ夢見心地だよ」


いつも寝て、目が覚めるとそれは全部夢でした、みたいなオチじゃないのか。
本当に蒼と両想いになれたこと自体が、夢みたいだから。


「よし、それを夢じゃねえって証明させてやる」

ち「え？」

「ちひろ、今週の日曜、俺とデートしよう！」


蒼は笑顔でそういった。

その笑顔がかっこよすぎてしばらく固まってしまう。


すぐにハッとし、顔を横に振る。
ぼーっとしてた。


「……嫌、か…？」

ち「そ、そんなことない！したい！！デート！！」

「ははっ、そんなにいきたかったのか、そうかそうか」


いけない、勢いづきすぎてしまった……。
顔が赤くなるのを感じる。

お、落ち着かなくちゃ。


「よし、家着いた。ちゃんと送り届けたぞ？お姫様」

ち「！？」

「じゃあ、今週の日曜だからな？忘れるなよ！」


蒼はそれだけいって帰っていった。


お姫様って……キザすぎよ…。


それより、どうしよう…デートって私したことないもの…。
どうしよう……！！




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