君が好き【好きです鈴木くん!!】Part４

第172話 ページ31

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忍side


……さっきから心臓の音がうるせぇ…。

鳴り止まねぇ。いや、鳴り止んだら死ぬけど。

あいつに気づかれてねえか、そればかりが気になる。


「……」

『……』


会話も見つからねぇ。


余計に響く俺の心臓の音。
一人でにメロディー奏でてんなよ。


『……』

「……」


『……』


「だあッ！うっせーっていってんだろ心臓ォ！！」

『わ！びっくりした、なに！？』



だめだ、身がもたねえ！
ここは日を改めて出直すしかねえ！！


「伊藤A！！ 今度の日曜…っ……オオオ、俺とデートしなさいッ」


って何様だよ俺ェェ！！
どもりすぎだわ！！

初デートにわくわくしすぎて失敗する童貞か！
そうだよ馬鹿野郎！！(？)


って、こんなんじゃAだってオッケーくれるわけ……


『はい…っ』


してくれたァァァァ！！！


「ほんとか！！？」

『えぇ…？だって忍が……』


まじか、まじか。
まさかオッケーされるとは思わなかった。


「よし、そうとなれば帰ろう、今すぐ帰ろう」

『えぇ……？？』




服選び、下調べ、何が楽しいか調べねば。







なにがなんだかわからず連れ出されるAと


一人わくわくする忍であった。



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