黒に染まる４【ハイキュー】【マフィアパロ】

メモ ページ14

治Side





山の中で異質な存在感を放っていたコンクリートの小屋



しかし、



中を覗いてみれば普通の部屋、のように見えた






ドアを開けてまず目に入ったのは


広いリビングと


普通の部屋では考えられない





壁一面のドア






「……うわ…なんやねん、この部屋…」






センスないわぁ…、と眉をひそめて呟いた治



とりあえず、ぐるりと部屋をまわってみると


このリビングは普通の部屋だとわかった





「…キッチンにトイレ、風呂もあるんやなぁ、

まぁ、生活ができる部屋って訳やな…」





至って普通だ



壁一面のドア以外は





どこを向いても視界に入ってくるドアに


嫌気が差してくる





「絶対こんないっぱいドアいらんやん…」





どうやら、終わりの見えない問題を前にすると


人は無気力になるというのは本当だったようだ





「……あかん、やる気でんわ…」





そばにあったソファに思わずバタリと倒れ込んだ





「はぁ〜あ、ツムおったら全部やらせるんやけどなぁ…」





普段、双子は二人で任務へ向かうことが多いので


治はめんどくさいことをすべて侑にやらせていた


否、


やらせようとしていた



まぁもちろん、素直に侑が治の言うことを聞くはずもなく


いつも喧嘩になるのだが、





「はぁ〜、…ん？」





ふと、ソファの前のテーブルに置かれたメモが目に入った



何か重要な物な気がしてガバッと体を起こす



乱雑に散らかったメモを集め、





一枚づつ





目を通していく







「……は？」







「……なんや、これ…」

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