黒に染まる４【ハイキュー】【マフィアパロ】

逃亡 ページ3

…でも信ちゃんはどうする…おいて逃げるなんてできな「A」





　


『え、？』








名前を呼ばれ、顔を上げれば拘束をすべて解き、


意識を失っていたはずの信ちゃんが起きていた





『信ちゃん…？！』
　



北「おう、はよ逃げるで」



いつの間にか外しているガムテープを丸めたあと、


私の足元にかがみ込んでシュルシュルと縄を解いていく信ちゃん




『大丈夫なの？』
　

北「おう、さっき起きたんや」





さっき？



でも茶髪は気付いていなかった



気配を読まれないようにしてたってこと…？







北「ほい、後ろ向き」



『う、ん…』



信ちゃんは、あっという間に全ての拘束を解いてしまった



北「よし、行くか」



『でも鍵閉まってるよ…！』



北「…わかっとる、できるだけ離れとってな」






そう言うと信ちゃんはどこからかナイフを取り出し、


窓の左側角に立てつける




北「…っ」




信ちゃんがナイフに力を込めた途端


車の窓ガラスに一気に細かいヒビが走った


そこを信ちゃんが素手で叩く


すると、






パリンッと音をたて、窓ガラスが崩れていった







『え、すごい』



窓の枠からスルリと外へ抜け出した信ちゃん



それを追いかけるように慌てて私も窓の枠から外へ出た



『イテッ』





着地に失敗し、尻もちをついてしまった





北「ん、急ぐで」



『うん、』





差し伸べられた手を取って立ち上がり、

前を走っていく信ちゃんを、急いで追いかけた









二人が車に戻ってくると窓ガラスが割れ、

中にいるはずのA達がいなくなっていた




茶「あれ、逃げられちゃった？」


黒「っ早く追いかけるぞ！」


茶「了解ー」

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