好き、好き、大好き2 (ページ16)

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なんだ、購買にいつもいたのか。
いや…いつもかは知らないけど

最近、美咲と佑亮がやけに
仲良いんだよなぁ…

違うクラスって分余計に
わからないし、
美咲のことも分かんなくなってきた。
仲良くなって、いい友達って思ったけど

海「遅いな～Aちゃん？」

A「へ？あ、そうだね…」

確かに、中庭で座って10分は経ってる

海「先食べようか」

A「うん…」

海君が横でパンの袋を破る

A「海君…いっつもパンだね」

海「美味いよ？」

A「知ってる…」

海「Aちゃんくーらーいー」

海君がわしゃわしゃと髪の毛を
ボサボサにした

A「わっ、」

海「可愛い顔が台無しだよ」

A「海君…」

海「なんか、情緒不安定だね」

A「うん…」

佑亮「おまたせー！」

美咲「ごめんねー！」

２人が小走りで駆けつけてきた

海「おー」

佑亮が私の隣に腰掛ける

佑亮「わ、今日もAの弁当美味しそう」

A「ありがと」

美咲「ふふ。Aのいっつも美味しそうだよね」

佑亮「美咲ちゃんのも美味しそうじゃん」

佑亮が自分の弁当を開けながら言う

あれ？
購買にいたのに、何も買ってないの？

海「あれ、佑亮達購買にいたよな。何も買わなかったの？」

佑亮「あ、あぁ…」

美咲「食べちゃった、ね？」

不意に佑亮の方に目をやると

A「佑亮、なんかの毛がついてるよ？」

佑亮「わ、ど、どこ？」

A「肩に、」

佑亮「ほ、ほんとだ…」

A「犬とか、猫飼ってたっけ？」

佑亮「か、飼ってない…」

A「…？」

よく見たら、肩だけじゃない
制服全体についてる

佑亮「ご、ごめん…実は」

佑亮が美咲をちらりと見て
話し始めた

佑亮「学校に、犬いてさ、２人でこっそり…面倒みてたんだよね」

美咲「ごめん…２人に内緒にして」

佑亮「購買で、パンとか買ってあげてて…」

海「いつから、面倒見てんの？」

美咲「あの、２人で弁当食べたいって言った日に見つけて…」

それで、あんなに頼み込んだのか…
よかった、

美咲「ほんと、ごめん」

美咲がぺこぺこと平謝りする

A「大丈夫だって、そんな謝らないで」

これで帰りもまた２人で…
って、帰りは関係ないか