. ページ6
.
『先輩！』
階の違う他部署まで。方々を駆け回り、書類を配り終わった時にはお昼休憩に入っていた。
もうお昼を食べに社員食堂に行っちゃったかな、と。オフィスを見回し先輩を探す。
すると意外にも。
先輩は自分の席に座ってスマホを弄っていた。
『先輩！』
「うるさ……、廊下から聞こえてたよ」
先輩の他にもオフィスに残っている人も居たが、まだ仕事をしていたり、お弁当を持参していてそれを食べていたり、と。
気だるげにスマホゲームを閉じる先輩は、そのどちらにもあてはまらない。
先輩は、仕事が終わってもいないのにゲームをするような人じゃないし。
この一か月、粘着していたから分かる。
コンビニご飯よりも社食の方が安い、と先輩はいつも社員食堂でお昼を済ませていた。
ちなみに一か月粘着しまくって、最近は一緒にお昼ご飯食べられるようになりました。
大先生は私のアタックにたじろぐ先輩が面白いらしく。
いつも私の分の席を先輩の隣に確保してくれます。
これは座るしかないでしょ()。
人のご厚意は喜んで受け取るべきだよ、うん。
と、いうわけで。最近は先輩と一緒にお昼食べていたんだけど。
もしかして……？
『先輩ほんとイケメン優男すぎる。これ以上惚れさせてどうするつもりですか！？』
「一応言っておくけどAのために待ってた訳じゃないからね？」
『え私の心が読めるんですか？』
「そんなことはできません。オフィスに居なかったら食堂で俺のこと探すでしょ？それが嫌なの」
『待っててくれたんですね！』
「……待ってた、ほら早く行くよ。ただでさえ休憩時間少ないんだから」
『はぁ、もうほんと好きです』
「……ありがとね」
「ほんと何言ってんだか……」先輩が小さく呟いたような気がした。
どういう意味ですか、と聞こうと口を開きかけたものの。
その時にはもう先輩は。
「今日の日替わりなんだったかなぁ〜……覚えてる？」
『…爆速で確認してきましょうか？』
「やめとけ。非常階段で辛そうにしてたって聞いたぞ」
『なんで知ってるんですか』
……私の気持ちは冗談とでも受け取られているのだろうか。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 523人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
badendingが好きすぎる人(プロフ) - 本当によかっっっった！！！！これからも頑張ってください。 (1月1日 18時) (
レス) id: bf718d8470 (このIDを非表示/違反報告)
豆腐(プロフ) - つ、続きを‥‥ｩｯｯｯｯ (11月13日 9時) (レス) @page13 id: 4dd3ea86f3 (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - いちごおしちゃん☆さん» 更新のない私の作品をまだ見てくれる人がいる現実に泣きそうです、ってか泣きます……少しずつ更新できたらな、と思っているので、どうぞちょくちょく見に来てください (8月14日 23時) (レス) id: 3811a438d9 (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - 優しいコメント……また今日から色々と書いていく予定ですので、少し期待していただければな、と思います∠(￣^￣) (8月14日 23時) (レス) id: 3811a438d9 (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - 菜々さん» 返信遅れてしまい申し訳ありません。嬉しいお言葉、励みになります！更新頑張り……たい！！！です！！！！！！ (8月14日 23時) (レス) id: 3811a438d9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ひな x他1人 | 作成日時：2022年1月8日 16時
