No.040 ページ42
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(( Aと夏喜 ))
果物園へ向かうバスの中、夏喜とA2人。
Aは窓際に座りずっと外を眺めている。
そんなAを恐る恐る見る夏喜。
《鷲尾:Aちゃんほんとに可愛い…顔見れないんだね》
《井上:実は第一印象同士やからなぁ》
《Niki:しかも2人とも性格似てますもんね》
《井上:似すぎててもええことは無いで?》
《鷲尾:そうかもしれないけど、私はAちゃん推しだから幸せになってもらいたい》
《井上:ちょお、鷲尾ちゃん、Aちゃんに好きやって言われてからめちゃくちゃ贔屓するやん笑》
《鷲尾:だって可愛いんだもん!!》
夏喜「…あのさ、」
そう夏喜が声をかけるとゆっくり夏喜の方を向いたA。
既にその瞳は潤んでいた。
夏喜「え、まって、泣いてる?」
『ちが、』
夏喜「え、もしかして、プラネタリウム行きたかった?」
《井上:お前と話せて嬉しいねん!!!》
《鷲尾:可愛い〜!!!》
《Niki:ちょっと2人とも天然入ってますね》
『違うの、』
夏喜「ん?」
オロオロとAの顔を覗き込んで遂に流れて決まった涙を指で拭う夏喜。
《Niki:無理ーーーーーキュン死にする!》
《井上:なんなんこの2人!!!》
《鷲尾:初めて話したように見えない》
『あのね、私ね、嘘、ついてたの、』
夏喜「…え?」
『第一印象ね、壱馬くんと慎くんって言ったの』
夏喜「…うん、そうだと、思ってた」
『嘘をね、ついたの』
夏喜「…うん?」
『教室に入ってきた時、一番最初にカッコイイなぁって、話したいなぁって思ったのはね、…本当は、夏喜くんだったの』
夏喜「………まじ、?」
頷いたAに顔を赤くさせ口元を手で覆った夏喜は、まじかと呟く。
『でも、夏喜くん、目合ってもすぐに逸らされちゃうし、他の人とは目合わせるのに、私とは全然合わせてくれなくて、話しかけてくれないから、…諦めて、』
夏喜「…それは、まじでごめん、」
『だから今、こうやって話したりするの、…すっごい嬉しくて、なんか涙出てきちゃったの…』
夏喜「…めちゃくちゃ可愛いこと言うじゃん、」
『…ねぇ、なんで、今回誘ってくれたの?』
涙を耐えるように真っ直ぐ夏喜を見るA。
顔を赤くして目を見つめ返す夏喜。
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s - とっても面白いです!たくさん更新してくださり嬉しいです♪続き楽しみにしてます! (2020年10月25日 22時) (レス) id: 6f1a5651d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ラベン | 作成日時:2020年10月23日 13時