No.095 ページ49
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りかと壱馬はそのままそのお店に居て、Aと慎の2人は歩き、帽子のお店へと入った。
『あ、こういうの慎好きそうだね』
つばが平べったい帽子を手に取ってAが慎に見せれば嬉しそうに頷いた慎。
慎「うん、こういうの好き」
『だよね』
慎「…Aは?」
『私あんまり帽子被らないんだよねえ』
慎「あー、被ってみる?」
ポン、と慎が持っていた帽子をAの頭にかぶせる。
慎「うん、似合う。」
『…あ、』
ふとAが視線を慎からずらす。その先にはあさみと北人が手を繋いで歩いている姿が。
『…いいな、』
慎「…大丈夫?」
『うん、大丈夫、』
Aは被っていた帽子を手に取って元に戻す。
『…ごめん、慎』
慎「…ん?」
『ちょっと、行きたいところあるから、行ってくるね、』
慎「…ん。」
北人×あさみ
あさみは北人の場所へと走り、北人はあさみの方へと歩み寄り駆け寄ってきたあさみを抱き締めた。
北人「…どうだった」
離れていた期間、どうだった。という言葉にあさみは涙を滲ませた。
あさみ「だめだった、すっごいしんどい」
北人「…うん」
あさみ「夢にまで北人がでてきた」
北人「うん。」
ポロポロと泣き始めたあさみの顔を覗き込んで北人が少し笑う。
あさみ「気持ちが、溢れて止まらないの、」
うん、と頷いて北人は優しく頬に流れる涙をなぞる。
あさみ「自分から言ったくせに、だめで、好きで、他の人と話して欲しくない、一番なの、」
あのね、そう言って覚悟を決めたように顔を上げたあさみは北人を見ながら言う。
あさみ「…一番最初から今までずっと、北人だけだよ…北人だけ」
うん、と呟いた北人は優しく笑って、あさみを抱き締めた。
北人「明日、待ってて。行くから。あと少し、待ってて。迎えに行くから」
そんな最高の返しにあさみは泣きながら笑った。
笑い合う2人の後ろをAが早足で通り過ぎていった。
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みー - 更新楽しみにしてます!夏喜とむすばれてほしいです!頑張ってください! (2020年11月24日 16時) (レス) id: eb7449c30b (このIDを非表示/違反報告)
來花(プロフ) - いつも更新楽しみしにしています!夏喜くんと結ばれて欲しいと思ってます! (2020年11月15日 16時) (レス) id: 7742aa0a22 (このIDを非表示/違反報告)
m - はじめてまして!この作品面白くて一気読みしてしまいました!ラベンさんの作品大好きです!これからも更新楽しみに待ってます!お身体に気をつけて頑張ってください! (2020年11月14日 19時) (レス) id: 0d36002f7b (このIDを非表示/違反報告)
ゆりか(プロフ) - 壱馬くんが報われて欲しいです!!続きが気になります!! (2020年11月12日 17時) (レス) id: ce3588ab80 (このIDを非表示/違反報告)
mako - 続き気になる、、頑張ってください (2020年11月11日 21時) (レス) id: 8eecc39748 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ラベン | 作成日時:2020年10月28日 13時