No.086 ページ40
.
慎「好きな子には笑ってて欲しい。だから、俺のことは考えなくていいから。」
けれど、ぐしゃぐしゃと前髪を崩してAに体を向けて言う。
慎「…なんてね、そんなカッコイイこと言えないわ。好き。ごめんね。」
泣き止め〜と笑いながらAの頭を撫で、不安そうにスタッフの方をチラチラと見る慎。
5分経った頃、Aの涙は無くなり、慎が必死に拭ったおかげで頬に涙のあとがつくことはなかった。
『ごめんね慎…だいぶ気持ち楽になったかも。…ありがとう』
よかったと呟き、いつになく真剣な顔をして慎はAの手を握った。
慎「俺さ、Aの親友みたいな立場になりたい」
『え、?』
慎「まぁ一番はAの彼氏になれたら幸せなんだけど、Aの中にはもう、決まってる人がいるでしょ」
『…うん、』
慎「だから、親友になりたい。かな。」
『…ありが、と、』
慎「でも、俺はAが好きだからね。それだけは忘れないで。」
Aをぎゅっと抱き締めた慎は耳元で言う。
慎「行っておくけど、明日俺が行くのは、Aの所だから。」
『…ありがとう、慎、』
ぎゅっと抱き締め返したAはそっと目を閉じた。
彼女が何を考えているのか───────分からない。
.
683人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みー - 更新楽しみにしてます!夏喜とむすばれてほしいです!頑張ってください! (2020年11月24日 16時) (レス) id: eb7449c30b (このIDを非表示/違反報告)
來花(プロフ) - いつも更新楽しみしにしています!夏喜くんと結ばれて欲しいと思ってます! (2020年11月15日 16時) (レス) id: 7742aa0a22 (このIDを非表示/違反報告)
m - はじめてまして!この作品面白くて一気読みしてしまいました!ラベンさんの作品大好きです!これからも更新楽しみに待ってます!お身体に気をつけて頑張ってください! (2020年11月14日 19時) (レス) id: 0d36002f7b (このIDを非表示/違反報告)
ゆりか(プロフ) - 壱馬くんが報われて欲しいです!!続きが気になります!! (2020年11月12日 17時) (レス) id: ce3588ab80 (このIDを非表示/違反報告)
mako - 続き気になる、、頑張ってください (2020年11月11日 21時) (レス) id: 8eecc39748 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ラベン | 作成日時:2020年10月28日 13時