スキになったら負け！2【Hirano.S】 (ページ4)

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#break time ページ4

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このところのAさんは

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「ん〜きつ〜い〜！！！」

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なにやら熱心で。

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テレビ画面にYouTubeのエクササイズ動画を流しては

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「あぁ〜…腕いたい〜」

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必死に腹筋したり、プランクしたり。

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どうせダイエットのため！とか言うんやろうけど

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俺はちょっとぽっちゃりしてるくらいが
やらかくて…
ふわふわで…

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イイんだけどなぁ…

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…なんて。笑

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画面に映るインストラクターの女性は
笑顔でなんなくトレーニングをこなすけど

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「んん〜…」

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ピンクのヨガマットの上で
ぷるぷるしてるこちらの女性は

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「あっ…はぁ、はぁ」

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なにやら悩ましい声が出てて

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「ね！紫耀くんもやろうよ！」

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「んー？俺は勝手に筋肉ついちゃうからええよ」

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ソファに座って
何でもないと言うふうにスマホをいじってみせるけど

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パステルカラーのTシャツに
スポーツパンツからすらっと伸びるレギンスを履いた細い足、、、

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息をあげながら
身体を震わせながら

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さっきの声はまずくない？？

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俺も20代前半の一男子として

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変な想像しちゃうのも仕方ない…というか

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メンバー内でもよく
ふざけてこういう仕草が好き〜とか
こういう服装が好き〜とか話すけど

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トレーニング中の女性

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良い！！！！

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「…くん！…紫耀くん！！！」

「わっ…！！」

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気づけば俺は鼻の下伸ばして
ぼんやりしていたらしく

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「腹筋するから足をおさえて欲しい」って
お願いしてくるAさんの声に
びっくりして飛び上がる。

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「わかった、おさえててあげる」

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そう言って
ヨガマットに横たわるAさんの
足元に座り、細い足首に手を回す。

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「うぅ〜…」

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苦しそうな声を漏らしながら
顔を歪めて身体を起こす姿に

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あーーー、もうあかんー！

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何かが爆発しそうになって

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思わずAさんの身体を引き起こして
抱きしめたくなる衝動にかられるけど

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「紫耀くんの隣に釣り合うスタイルになるためにぃ〜…！！」

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なんて言うもんだから…

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あと一歩

彼女の邪魔をしてしまう一歩前で
なんとか持ち堪えた。