キクイモモドキ side.T ページ13
.
最悪や...グルさんから連絡来とったけど見つけてまうとは...
でも向こうはまだこっちに気付いてないし、気配消して逃げればいけるやろ
「...あ、書記長様!」
はい、フラグ回収お疲れさまっしたー!!!
と内心叫んだが、ご令嬢の様子が少しおかしい。
どこか焦った表情を浮かべながら小走りでこちらにやってくる。
「ごきげんよう書記長様、あの、お手数なのですがシャオロン様の居場所を教えてくださいませ!!」
いつもの挨拶を簡素に済ませてから距離を詰められる。
ご令嬢の顔はどこか青ざめているように見えた。
...シャオロンのやつ、変にちょっかい出したんとちゃうやろな......
「...どういったご要件で?」
このご令嬢に捕まったら、余程のことがない限り探している人物を売らずに自分で対処することがワイらの中って決まっとる。
売られたら売り返し、その恨みでまた売り返し...
そのままいつもの内ゲバが始まるんが目に見えてるから禁止になった。
一応 若将軍のご令嬢やし、怪我でもさせたら大変な訳で...
「あの、本日お買い物に伺ったのですが、えっと、その品を買うにあたって鬱様がお店を詳しくて、ではなくて、えっと...あ、紙!紙を失くしてしまって...!」
相当慌ててるんか話の内容がいまいち分からない。
「落ち着いてください、探しているのは鬱ですか?シャオロンですか?」
「シャオロン様です!
ぶつかった際に私達 紙を落としてしまって、シャオロン様が全て持って行ってしまったのです!
あの紙には今日の買い出し...というか明日のお客様の好みをメモしてきましたの...」
まって、え?シャオロンさん??
ご令嬢にぶつかったってマ??
ほんでご令嬢はなんでそんな大事なもんメモって持ち出してんの??
「あー、こちらトントン。
シャオロン、シャオロンどこや」
《なんや、なんも
ご令嬢にぶつかっとるやないか!
「せや、シャオロンとぶつかったと言ってましたが...その、お怪我とかは?」
「大丈夫ですわ!
そんなことよりもシャオロン様は!?」
ええ..."そんなこと"で済ますん?
《トントーン?》
「あぁすまん。
お前今どこにおんのや?」
《えっ、なんもしてないって!!》
《シャオロンは焼却炉にいると言っていくぅ》
《シッマ!!》
「は?焼却炉...?」
つい声を出してしまい、ご令嬢の方を見ると完全に顔色は青白くなっていた。
486人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あびゃ - あ、あ、あ、すきです………! (2020年9月28日 18時) (レス) id: f84fa23a4c (このIDを非表示/違反報告)
アズライト@pitter - 7-10様 それなすぎてつらいです(?) (2020年9月20日 20時) (レス) id: 9961c78004 (このIDを非表示/違反報告)
7-10(プロフ) - あー!あーーー!!!すきです!!!!!!!!!悪役令嬢の!!概念が!!!壊れる!!!!!!!でもすき!!!!!!!!!!!!! (2020年9月17日 3時) (レス) id: ffef8138f8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ふたみや遥 | 作成日時:2020年2月22日 20時