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「大介、先方のお嬢さんとはどうだった？」
「…楽しく食事をしたよ。喜んでくれてたから大丈夫でしょ」
「そうか」
久しぶりの家族揃っての食事。という名の報告会。
俺の親父は一代で会社を築き今ではン千人(よくわかんねぇけど)の会社の社長で、そして俺はその息子。
つまりいづれは親父の会社を継がなきゃなんない。
「あちらのお嬢さんとても綺麗で優しそうな方よね。優しい大ちゃんにはピッタリのお嬢さんだと思うわ」
「ふふ、そうだね」
ごめんね、母さん。
俺あの子まったくタイプじゃないや。
お嬢さまでめっちゃ恥ずかしがり屋のツンデレキャラとかなら興味を持ったかもだけど、ほんと俺には勿体無いくらいの出来た人だった。
趣味が音楽鑑賞に海外旅行で、茶道華道バレエに日舞とまあ色々嗜んでらっしゃって、ダンスとアニメをこよなく愛する俺とは多分趣味趣向が合わないと思う。
だけど俺は否定しない。
「もうすぐ挙式でしょ？ ハネムーンはどこにするの？ 来年には孫の顔をみたいものね！」
「気が早いよ母さん」
会社をデカくするためだけの取引先のお嬢さんとの結婚。
まじであんだなー政略結婚て。
あまり強くもないのにワインなんて呑んで、ネオン輝く街を見下ろしたりして。
ふとあの子の顔を思い出した。
俺と彼女を見た時の酷く傷ついた顔を。
そりゃあそうだ。
だってAは俺を好きだって言ってくれるんだもんね。
Aは俺に、
『 私は特技もないし趣味もないから、そのどちらも持ってる佐久間を凄いと思うし素敵だなって思うよ』
て言うンだけどね。
俺は思うんだ、こんな俺に＿＿＿＿"好き"だと言えないのにAを傍に置きたいなんて欲張る俺に、いつも"好き"だと伝えてくれる。
あんな熱心な想いを伝え続けてくれるAの方が凄いなって思う。
なのに傷つけてばかりだよ。
最低じゃん、俺。
「大介、次は先方のご両親とも一緒に食事でもしなさい。私が良い店を用意しておくから」
「……うん、わかったよ」
今頃Aは、何してるんだろう。
あの時傷ついたAの傍にいた男、あの男に慰めてもらってたりすんの？
ヤキモチ妬く筋合いはねぇのに、一丁前にムカついたりして。
「バカみてえ…」
小さな声は輝くネオンの中に消えていった。
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ゆきんこ(プロフ) - ゆんさん» ゆん様、こちらにもコメント有難うございます！とっても嬉しいです(^-^)私が好きな彼を妄想して書かせてもらってますので、それで気に入って下さると本当に嬉しいです！おまげで、しっかり読んでもらえて幸せです☆有難うございました(o^-^) (2021年4月16日 21時) (
レス) id: 4eb798e005 (このIDを非表示/違反報告)
ゆん(プロフ) - 続けてコメント失礼します...！作者様が作り出す桃さんが本当に素敵で、読んでいてずっと胸がぎゅっとなってました。ハラハラもしましたが、最後ちゃんと幸せを掴めて良かったです（；＿；）あと最後のおまけでまた泣きました（笑） (2021年4月16日 21時) (レス) id: 9b672a5393 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - せいなさん» せいな様、その初めてを私に下さり有難うございます！嬉しいです！泣いてくださるほど感情に入り込めた事更に嬉しい。こちらこそ見つけて下さり、そして読んで下さり、コメント下さり有難うございました(^^) (2021年4月8日 8時) (レス) id: 4af061861f (このIDを非表示/違反報告)
せいな(プロフ) - 初めまして。感想なんてはじめて書きます。笑こんなに泣いた小説ははじめてでした。すっごい感動しました。素敵な作品を作っていただき、ありがとうございます。この作品大好きです。 (2021年4月8日 0時) (レス) id: 6e9aa29fb4 (このIDを非表示/違反報告)
☆ゆきんこ☆(プロフ) - 雪の王子様さん» こちらにも有難うございます！お付き合いしてると錯覚してもらえるなんて、凄い褒め言葉です！嬉しい（泣）素敵なコメントほんとに有難うございました！ (2020年10月7日 13時) (レス) id: e8f02d2b5a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：☆ゆきんこ☆
| 作成日時：2020年9月11日 12時
