好きな人には他に好きな人が居ます 7 (ページ44)

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337：見当違いな問いかけページ44

-バロside-

サンドゥルは風呂へ消えて行きシヌヒョンはキッチンで洗物してるし、
チャニは隣りの部屋でマンガを読み始めた。
そしてリビングに残ってるのは俺とジニョンヒョンだけ、
何だかちょっと気まずいのは俺の気にしすぎか…

JN「なぁバロ…」

BR「ん?」

JN「Aちゃんって昔どんな感じだった?」

何の前触れもなく急にAの話しを聞いて来たジニョンヒョン。
だけどその質問の曖昧さに俺は眉をひそめた

BR「…どんなって?」

JN「うーん、例えば…
　どんな教科が得意だったとか、
　どんな友達が居たかとか…かな?」

BR「…そういう事は俺じゃなくて
　サンドゥルに聞いた方が良いよ。
　俺は1年の時しか同じクラスじゃなかったし
　 2年の時引っ越したから…
　だからアイツの方がよく知ってる」

JN「…そう?バロとの方が
　仲良かったように見えるけどな」

いつもの様な笑顔でそう言ったヒョンだけど、
裏の意味を探ってしまうのは俺にやましい事があるからだろうか…

BR「…まぁ…1年の時は良く一緒に居たよ、
　アイツ明るくてお人よしな性格だから
　友達も多かったし。
　でも勉強は全然だったけどね」

JN「ははっ、そうなんだ」

BR「特に英語がめちゃくちゃ苦手で
　良く赤点取って居残りとかしてたな。
　授業中俺が寝ると怒って起こすくせに
　自分は教科書にラクガキして
　全然授業聞いてなかったりとか…」

JN「フッ、可愛いな」

Aの事をけなしてやろうと思って言ったつもりだったのに、
何を言ってもヒョンには可愛いと思えるらしい

JN「…一緒に帰ったりしてたんだろ?
　前にAちゃんに聞いたよ」

BR「まぁ、家が隣りだったから」

JN「家が隣?」

BR「え、あぁうん…」

俺と家が隣だった事までは聞いてなかったらしく、
少し驚いた顔をしたジニョンヒョン

JN「そっか、通りで仲いいわけだ」

BR「別に…ただ家が隣りだってだけだよ」

ただ…それだけだ…運命かもなんて思った時期もあったけど、
偶然家が隣りだった。ただ…それだけの事…

JN「……じゃあもしかして、
　 Aちゃんが好きだった子って
　バロだったり…なんて…」

BR「……」

ヒョン…探りを入れる相手を間違ってるよ、俺じゃなくてサンドゥルだ。
…そう言いたかったけど、誰にとっても得じゃない事は明白だからそっと心に仕舞い込んだ

　