317：隠し事は嘘の始まり ページ24
「嘘…でしょ……」
頭から湯気が出てしまいそうなくらい全身が熱くなって来て、
耳まで真っ赤になってしまった顔を手で押さえた私
「どう…しよ…」
バロとキスしちゃうなんて…
ただ何を隠したのか確かめたかっただけなのに、どうしてこんな事になっちゃったんだろう。
恥ずかしくてこれからどうしたらいいか分かんないじゃん…
JN「Aちゃん」
「へぇっ!?」
キッチンから出てきたジニョンさんに声をかけられ飛び出しそうになった私の心臓
JN「用意できたなら帰ろうか、送って行くよ」
「はっ、はい…」
ジニョンさんと向き合う私の冷汗は止まらなくて、
胸の鼓動だってうるさいくらいに早く動いてる。
でも、冷静に考えれば別に悪い事をしたわけじゃないのかもしれない。
だってあれは唇が当たっただけでキスじゃないし、それにしたくてしたわけじゃないし。
だから浮気とかでもないと思う…うん、絶対違う。
でも…隠してるって事は嘘ついてるのと同じ事になるのかな?
…じゃあジニョンさんに正直に話す?“バロと唇がぶつかっただけです”って…
「ムリムリムリムリ…」
私は独り言の様にそう呟きながら首を左右に振った。
例え嘘をつきたくないからって理由でも、
こんな事ジニョンさんに伝えるなんて絶対無理だ…死んでも言えるわけないよ…
JN「Aちゃんどうしたの?行こうよ」
「あ、はっ、はい!!」
玄関から笑い掛けるジニョンさんに駆け寄った私。
優しい笑顔を向けてくれてるのに、その笑顔を真っ直ぐに見る事が出来ない自分が恨めしい
JN「じゃあ送って来るから」
CN「あぁ、気をつけて」
GC「ヌナまた来て下さいねー」
「う、うん。ありがと…」
SD「…あれ?バロは?」
CN「奥の部屋に居たけどな」
バロは何処に居るのかと言う質問に答えたシヌさんの言葉を聞いて
「呼んで来るよ!!」と駈け出しそうになったサンドゥルを私は急いで引き止めた
「サ、サンドゥル大丈夫!!
別にわざわざ呼ばなくてもいいよっ
もう寝てるかもしれないしさ」
SD「そう?じゃあまぁいいか!!
またねA!!」
「うん、またね…」
楽しかった誕生日会も一転、最後の最後でこんな事になってしまうなんて…
最悪の事態とも言えるさっきの出来事を思い出し、
“来なければ良かった”なんて少しだけそんな事を考えて、皆に申し訳ない気持ちで一杯になった
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 34人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：のん | 作成日時：2017年4月8日 21時
