316：突発的な事故 ページ23
-バロside-
「わ、私もう帰るねっ」
BR「あ、あぁ…気をつけてなっ」
あまりの恥ずかしさと気まずさに目も合わせる事なくAを見送った俺。
そしてドアが閉まる音がした後、さっきの出来事を思いかえした
BR「…マジかよ…」
思い返した所で、頭の中が真っ白で何が起こったのか良く分からない。
気づいたらAと唇が触れてて…つまりそれはキス…
BR「い、いやっ、あれは違う!!」
あれはキスなんかじゃない、ただの事故だ!!
突発的に起こってしまった事であって決してわざとじゃない!!
そうだ…あれは事故なんだ、ただの衝突事故。だから別に気にする事じゃない…
自分で自分にそう言い聞かせて落ち着こうとしても、
気にしないって決めたそばからAの唇の感触を思い出し顔が真っ赤になる正直な俺
BR「ったく…どうすりゃいんだよ…」
俺はかゆくも無い頭をがむしゃらにかいた。
だけどそんな事をしたくらいじゃ邪念は消せなくて、すぐに思い出してまた顔が赤くなって行く
“ガチャ”
SD「バロ!!」
俺が必死に邪念と戦っていると、
うるさいくらいの声で俺を呼びながら部屋に入って来たサンドゥル
SD「A帰っちゃったよ!?
見送らなくてよかったの?」
BR「べ、別にいいよ」
SD「ふーん……なんかバロ…顔赤くない?」
そう言って俺の顔を覗きこんでくるサンドゥルに「赤くねぇよ!!」なんて言いながら
俺は燃えそうに赤い顔を見られない様に後ろを向いた
SD「そう?…まぁいいけど」
俺の答えに疑問を持ちながらもさして気になってはない様子のサンドゥル。
「あれ…これAの忘れ物かな?」なんて声が聞こえて振り向くと、その手の中にはあのブレスレットが…
BR「そ、それは俺のだよ!!」
SD「えっ、バロの?」
BR「返せっ」
俺が女物を持っていたからかとても驚いた顔をしていたけど、
そんな視線は気にせずにブレスレットを取り返した。
でもどう考えても怪しい俺の行動にこいつが黙ってるはずも無く何を聞かれるのか緊張していると、
“「サンドゥルー!!早く風呂入れよ」”なんてシヌヒョンの声がリビングから聞こえて来て、渋々部屋を出て行ったサンドゥル。
1人になった俺は冷や汗を拭いながら倒れこむようにベッドに寝転んだ
BR「はぁ…これからどうすんだよ…」
これからAとどんな顔して会えばいいんだろう…
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 34人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：のん | 作成日時：2017年4月8日 21時
