194：予想外な展開 ページ47
-ソヌside-
JF「ねぇ、少しだけ別行動しない!?」
SN「別行動?」
いくつかアトラクションに乗った後、突然そんな提案をしてきたジョンファン。
別行動って事はもちろんジョンファンは先輩と行くわけだから、必然的に俺はAと2人になるわけで…
そんな予想外な展開に頭をフリーズさせている俺を知ってか知らずか、
「2時間くらいしたらまたどこかで合流しようよ!!」と、ジョンファンは勝手に話しを進めて行く
SN「あ…いや、でもそれは…」
俺はいいけどAはどうなんだろう、
せっかくジョンファンと遊園地だって喜んでたのに別行動じゃ意味がないし…。
そんな事を考えて俺が必死に悩んでいたのに、
「いいよっ」と軽く答えたのは、隣のAだった
「じゃあ2時間だけ別行動しようか」
SN「え?」
笑顔で答えるAに、驚いて目が点になった俺
「せっかくのデートだったんだもん!!
少しくらい2人で楽しんできて」
JF「ありがとうA!!」
SY「ごめんねAちゃん、また後で会おうね」
「はい!!じゃあまた後で」
俺が何も言わない間にサクサクと話しは進んでいって、
いつの間にかジョンファンと先輩の影は小さくなり目の前に居るのはAだけ…
SN「…良いのかよ、2人と一緒じゃなくて…」
「え?いいもなにも、もともとは
2人でデートするはずだったんだから、
少しは気をきかせないとね?」
SN「まぁ…確かに…」
的確過ぎる答えにうなずきながらも、
まさかAがそんな事を言うとは思ってもなかったから驚いた
「ねぇ、私達もどっか行こう!!」
SN「え…あぁ」
「早く早くっ!!」と満面の笑みで弾むように歩きながら手招きするA、
前にも2人で遊園地を歩いた事はあるけれど、あの時の俺達とは大違いだ
「ねぇ、何に乗る!?」
SN「俺はなんでもいいよ、Aは?」
「うーん、私はねぇ…」
こうやって2人で歩いてるとデートしているみたいに思えて、
腕を振りながら歩くAの手を握って繋ぎたいとか思ったけど、
そんな勇気俺にはなくて、行き場の無い両手をポケットに突っ込んだ
「ねぇ、あれ乗ろ?」
そう言ってAが指差したのは観覧車
「…ダメ?」
SN「いや、別にいいけど…」
別にダメってわけじゃないし、俺も2人で乗れるなんて嬉しいけど、
1つのゴンドラに2人で乗る…そう考えただけで、俺の心臓は今までに無い速さで動いていた
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作者名：のん | 作成日時：2016年9月4日 21時
