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104・優しく笑う ページ17

白い息を吐き出しながら何度か深く深呼吸をして目の前のインターホンを睨む

貴「………っ」

藍ちゃんからもらった紙に書いてた住所はここであってる

…んだけど…なんて言おうか

素直に好きです?

いやいやいや、最後に会ってからそんなに時間経ってねーよ、おかしくね?

それとも一年前はごめんなさい?

いや、これはこれでテメェ一年前のことをいつまでも引っ張りやがってこのクソガキが!!

…って思われそうだ。いや、同い年だけども。

さぁどーする!A

《ガンっ!!》

目の前の扉がいきなり開いた

貴「………………」

頭ガンって…今ガンっていった

痛い。いや、うん。ジワジワくるんだけどさ。

てか何でここのドア内開きじゃないわけ?

え、この国だいたい内開きだよね?

藍「すみません…ってA…」

貴「こんばんわ。」

藍「あー…うん……大丈夫?」

貴「そうだね、このドアを破壊するような勢いで暴れることはできるよ」

藍「やめて。」

冗談だ。

てか、こんなことを話に来たわけじゃないだろ

貴「何、出かけるとこだったの?」

藍「少し散歩しようかと思ったんだけど…Aが来てくれたからいいや(微笑」

あぁ、またそうやって笑うから

僕の心は締め付けられる

貴「そっか…」

あの時の罪悪感でいっぱいの胸には、確かに藍ちゃんのことが好きだという気持ちもあって

藍「上がってよ、まだ片付いてないんだけどね」

貴「お邪魔します」

《少し待ってて》

そう言って藍ちゃんはお茶を出してくれた

藍「で、どうしたの?こんな遅くに」

寧音と電話してからも何かとグダグダしていたため現在夜の11時

貴「えーっとですね…」

どうやって切り出したものか

僕が唸っていると藍ちゃんは察してくれたようで

藍「この前の返事のこと?」

貴「うん。」

この前といってもそんなに時間は経っていない

日付的にも今日だった…はず。

色々考えすぎてそこらへんは僕も曖昧だ。

藍「急がなくても大丈夫だったのに(微笑」

そう言って優しく笑う藍ちゃんは

やっぱり僕の好きな藍ちゃんで

貴「んーん、今…ちゃんと伝えたい……藍ちゃんへの返事も、一年間…僕が過ごしてきた時間のことも、全部…全部」

僕がそう言えば

《わかってる》

とでも言うように目を伏せて薄く微笑んだ藍ちゃん

そんな藍ちゃんだからこそ僕は好きになったし、隠し事もできないのかもしれない

…僕は浅く息を吸って…ゆっくりと口を開いた

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遥翔(プロフ) - とても感動しました。自信を持ってこれからも頑張って下さい (2014年5月18日 0時) (レス) id: 234aea1d6c (このIDを非表示/違反報告)
春風紅葉(プロフ) - この小説で僕も色々考えさせられました(´∀`)上手く言えないですが…この二人みたいに幸せになりたいです (2013年9月4日 1時) (レス) id: b1a181774f (このIDを非表示/違反報告)
イヴァン(プロフ) - てっちゃんさん» いえいえ…このままお楽しみください! (2013年2月19日 21時) (レス) id: c8167b0a20 (このIDを非表示/違反報告)
てっちゃん - すみません!!早とちりしてしまいました… (2013年2月19日 21時) (携帯から) (レス) id: 8fafb1e24e (このIDを非表示/違反報告)
てっちゃん - ずっと藍ちゃんがいいです!!イヴァンさんの作品大好きです! (2013年2月19日 20時) (携帯から) (レス) id: 8fafb1e24e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:イヴァン | 作成日時:2012年11月4日 17時

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