私には悪魔がついているⅡ (ページ2)

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なんだかうるさくしすぎたのか、周りの視線を感じるけど…。
今、最も集中すべき問題は目の前にある。

『渡辺さん、勘違いしているようですが目黒さんはただの同僚です』
渡「ただの同僚？へー、そーなんだー。」

がっつりと視線がキスマークに向いているあたり…
めちゃめちゃむかつく。
目つぶしでもしてやろうか。

渡辺さんと話しているといつか犯罪を犯しそうだしもう帰ろう。

『もういいです、お疲れ様でしたー』
渡「ちょ、待て待て待て！」

踵を返して立ち去ろうとすると大声で呼び止めてきた。
これじゃあ周りの人に私が指示を無視してる問題部下みたいに見えるじゃないか。
私は急いで振り返り、渡辺さんに

『声がでかすぎます！！！』
渡「話は終わってないのに帰ろうとするからだろ」
『職権乱用』

ぼそりと呟けば「違いますー」なんて言われた。
ダメだ、ため息が出る。

渡「ま、俺には関係ないけど」
『なんですか』
渡「Aはもう少し自分に素直になれよ」
『いや、まったく話が掴めないのですが』
渡「あーあ、目黒かわいそ」

まるで私を無視し、そんな虚言をぬかす渡辺さんに腹が立つ。

なに…そんなに私が悪いのか。

渡「Aはほんとに鈍感ってか天然ってか」
『私がなんだっていうんです？』
渡「じゃあ俺からアドバイス。客観的にみた感想な？」

ちょいちょいと手招きをされ耳を渡辺さんに寄せる。