【男主】デキちゃった婚。【BL】 (ページ5)

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神之雪利side

そう、それは此処等が100cmごえの雪に包まれた日だった

天気予報なんてAがいつもL○NEで教えてくれたから、知らなかった
俺は雪が降ることも知らず例年通り、
普通の冬としては普通の格好で学校に来た

そして寒くて風邪をひいた
Aは熱があってその日は学校に来れず携帯をいじれなかった、ごめんと言っていた
何て優しい奴なんだと俺は携帯を見つめ涙した

涙が一瞬で凍った
地球はイカれたようだ

そして俺は風邪が随分重く保健室に行ったら帰れと追い出された

バイクはスリップするから、
徒歩で帰宅しようと帰り道を歩いているとそこそこのヤンキーが喧嘩をうってきた

もちろん買った
いつもはAとの連携プレイだが
Aは風邪をひいていない
そして俺は重い風邪をひいている

それに相手は10人
そこそこが10人なのだから結構手間取るだろーなと思い指をポキポキならして相手を睨み付けたらクラリと目眩がした

そしてバタッと倒れた
それを良いことにソイツらは
俺を蹴るなり殴るなりをしてきた
きったねぇ言葉も浴びせられた
意識が薄れゆく俺は頭を守りながら携帯でAに初めて弱音をはいた

[…死ぬかもしんね]と

すると物の数秒で[ブッ殺す]ときた

野蛮なオメガちゃんだ
……すっげぇ愛らしいけど

そして本当に俺と似たバイク(※お揃い)でやってきた

顔は赤く蒸気していた
熱が酷いのだろう
いつもの小さな兎みたいな俊敏な動きはいつもより出来ないにしろ、
普通の奴らとは瞬発力が桁違いだった

かなりクレイジーで野蛮なスラングを
敵にはき散らかしたAは、拳にまあそれはそれは痛そうなナックルをつけて殴りかかった
Aの拳を見てビビるヤンキーと
気が違ったのか明らかにオカシイ言動でヤンキーを叩きのめして潰していくA

負けていらんねぇなとアルファの本能がそう、強く叫んだので俺も血まみれになった身体を起こして相手のリーダ角に殴りかかった

そして結果的には勝った
黙りこくって座っていると………

『雪利………』
いつもとうって変わって、
過細い声で俺の名前を呼ぶA
顔を真っ赤にさせて泣いていた
『雪利…死なないで
やだ、怖かったよ……』
Aも初めて弱音をはいた
俺にすがりついてきた

ギュって抱き締めたいのに肋骨がやられて抱き締められない
でも、顔を近付けて肩に頭をのせて『頑張ったね』って言ったらニコって笑った

そのあと、
Aに連れられて病院に行ったら
Aは怪我ひとつなく返り血を浴びていただけなのに俺は骨をいくつかやっていた