彼女は僕のことがキライ-V‐ (ページ10)

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10.You ページ10

「やっほ～」

なに、この能天気な挨拶は。

「足、大丈夫だった？僕、心配だったんだよ？」

「キモ」

「あれ、今なんか言った？」

悪いけど、私、本当にダメだわ、このＶって人。

病院から一旦会場へ戻り、状況を報告。

その後家まで送ってくれることになったんだけど。

「どうして、この車に乗ってるんですか？」

「え、だって心配だし？」

可愛い子ぶって首を傾げるＶ。

全然可愛く見えないけど。

「あ、てか～、俺のこと、Ｖって言うのやめて。テヒョンだから、テテ＾＾」

「うっわ、絶対呼ばない」

「それはそうと～君、名前は？」

「教えない」

「君、それ塩対応っていうやつ？面白いね」

この、テヒョンって人、マジで私ダメなタイプだわ。

幸い私は独り暮らしの大学生だったから、

この面倒くさいあれこれが、親にバレずに済んでホッとした。

車がマンション前に到着。

「ありがとうございました」

「いいえ、部屋までお連れしましょうか？」

「いえ、大丈夫です！！」

「僕、行こうか？」

「絶対来るな」

「テヒョナ、本当に嫌がってるから、やめなさい」

スタッフになだめられ、何とか阻止することができた。

変なのに目、付けられちゃったな。

もうこれで二度と合わないでおこう。

「では、これで」

「またね～」

冗談、次はあってたまるか。