０２２. ページ23
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ハク「しかし神官といい、五龍といい、ややこしい場所に住んでいやがる」
ハクの言葉に、私達は出発する前のことを思い出す。
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ハク「神官様よ、五龍の手がかりはあるのか？」
イクス「龍の血を継ぐ者は今はそれぞれ生活をし、移動しているので場所の特定が難しいのです」
「「めんどくさ！」」
ハクとユンは言う。
イクス「ですが、一人だけ‥‥」
そう言って、イクスは地図を広げた。
イクス「一人だけ、神話の時代より霧深き山の上に住まい、ひっそりとしかし確実に血を守り続ける一族がいます。
どこの部族にも属さず、他の者を決して受け入れない」
私達はイクスが地図を指してるところを見る。
A「その場所って国境近くよね」
イクス「はい。火の部族と王都の近くを横切るので、危険ですが‥‥」
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ハク「王都どころか戒帝国も近いわ」
ユン「俺はよーやく外に出られたから、すげー楽しみ、幻の里。国中を旅したら見聞録書く」
わくわくしているユンにハクは聞く。
ハク「む？どうした、目が赤いぞ」
A「ユンはイクスとの別れで泣いてたから‥‥」
ユン「うるさい！二人共！」
怒って荷物の袋をこちらに振り回すユンと、それを避ける私とハク。
そうしていると、ヨナ姫がぽつりと言った。
ヨナ「また‥‥襲って来るかな、兵士達」
ハク「大丈夫ですよ、俺が何とかします」
A「私も戦うわ」
ユン「あ、俺も守ってよね。か弱いんだから」
ヨナ「私‥‥覚えなきゃ、剣術」
ヨナ姫はそう言って外套のフードを被った。
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作者名：青空丸 | 作成日時：2021年5月4日 19時
