０２０. ページ21
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イクス「‥‥ですね。ごめんなさい。僕が言うべきでした」
イクスは外へ出る。私もついて行くと、
ユン「イクス」
すぐ近くにユンがいた。
イクス「ユン君、丁度良かった。今ね‥‥‥」
ユン「何！？今の話。俺にどこに行けって？どういう事！？あいつらと一緒に行けって！？イクス！」
ユンはさっきの話を聞いてたみたいだった。
イクス「君は‥‥Aちゃんとここを出て‥‥姫様達の手助けをしてあげて」
ユン「なんで俺が！？冗談じゃないよ」
イクス「君は‥‥君はこんな所にいていい子じゃない。世界を見ておいで」
ユン「イクス‥‥」
イクス「僕なら、君がいなくても平気だし」
ユン「はあ！？」
ユンはイクスの言葉に怒って、どこかへ行ってしまった。
A「イクス‥‥どうしてユンに、あんなふうに言ったの？」
イクス「‥‥言葉には‥力があって、時にそれは言霊になるんだ‥‥だから平気って言えば、それは
イクスは下を向いて、それ以上なにも言わなかった。
A「‥‥そっか」
多分、イクスは‥本当は寂しいんだろう。
ユンに外の世界を見てきてほしい気持ちと、行かないでほしい気持ちがあるんだろうな。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
ユン「外の世界‥‥か‥」
二人でユンを探していると、ユンは小さな川の岩の所に座っていた。
ユン「イクス、A‥‥俺‥‥あのお姫様に世間知らずとか言ったけど、実際は知識だけで"現実"はなーんにもわかってないんだ。たぶん。それって、かっこ悪い」
イクス「ユン君‥‥」
ユン「なあイクス、知らないだろ。俺にとってあんたの言葉は絶対なんだよ。だから結局、あんたが行けと命じるなら俺は行くんだ。それはきっと、俺の天命ってヤツでしょ」
ユンはその場に立ち上がる。
ユン「だいたい、あんたは俺がいなくても全然平気みたいだし」
イクスはさっきの言霊の話をユンに話した。
イクス「＿＿＿でも、‥‥ダメ‥効かない‥‥さびしくて、さびしくて、僕は‥‥‥」
ユン「‥‥めんどくさ。今生の別れじゃあるまいし」
イクスが泣いてるのを見て、ユンも涙を目に浮かべる。
ユン「あっ、そういえばA！あんたが伝説の五龍の一人でも、俺にとってAはAだから！」
A「‥‥そう。ありがとう」
ユンはやっぱり、優しい子だ。
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作者名：青空丸 | 作成日時：2021年5月4日 19時
